リキッドファンデーションを肌にのせるとき、皆さんは何かツールを使っていますか? ブラシ? スポンジ? 私は直接手に取って指でポンポンとのせていく方法ですが、「ブラシでつけると仕上がりの美しさが違う」と事あるごとにまわりの美容通からアドバイスをいただいてきました。なんとなくその通りなのだろうなとは思いつつ、指で事足りているからと、わざわざ買うこともなくいまに至ります。ズボラの典型です。
ところが今年、ゲランのファンデーション「レソンシエル」に出会い、その美しいボトルデザインがお気に入りに。加えて、同じデザイナーによる「レソンシエル ブラシ」なるものがあることを知り、これはいよいよ……とブラシを使ったメイクに挑戦することにしました。
まずはレソンシエル ブラシの形状に注目!
一般的に想像する細長いブラシとは一線を画す不思議なデザインのレソンシエル ブラシ。同じ名前のファンデーション同様、「世界で影響力をもつトップデザイナー100人」にも選ばれたマチュー・ルヌアール氏が手がけたものです。フタを取ってゴールドの部分を下に押し込むことで格納されていたブラシ部分が出現します。
じつはこのフタが控え目ながらいい仕事をする! というのも、メイクブラシって収納に困りませんか? ブラシケースやポーチを使っても、ケース自体を清潔に保つのが大変で、十分な方法ではないと感じてしまいます。自宅用であればブラシスタンドなど筒状のものに立ててしまうこともできますが、持ち運びには適していません。レソンシエル ブラシなら、使わないときはフタをしておくだけでいいですし(しかもブラシの毛先に触れない構造!)、そのまま持ち運んでも問題なし。直径10cm程度で手のひらにすっぽり収まるサイズなので、パーティー用のバッグにも入りそうです。
さらに、コロンとした丸いフォルムは手に持ったときのフィット感が抜群で、力加減の調整がしやすく初心者向きなのではないでしょうか。
え? ファンデを塗らないの……?
よし、塗るぞ! と意気込んで公式ホームページの「使用方法」を確認したところ、まさかの「メイクを始める前」という文言が。え……、ファンデを塗らないの(笑)? どうやら「肌を覚醒させるために」、ブラシを肌に滑らせて軽くマッサージ(?)のようなことをするらしいのです。
半信半疑のまま、説明通り肌にブラシを滑らせます。……結果、とくに何も変わりません。ただ、とても気持ちがいい。あまりの気持ちよさに、肌が覚醒するどころか余計に眠ってしまう気がするくらい気持ちがいい。チクチクとした刺激がなく、肌当たりはやわらか。反面、力を加えてもしなりすぎず、適度な弾力があるので余計な力を加える必要がなさそうです。
仕上がりの見た目よりも、密着度の違いを実感
実際にファンデを肌にのせてみた状態がこちら。今回はブラシに合わせて「レソンシエル」を使っています。直接ブラシに取り、額、鼻、あご、左右の頬の5点にのせたあと、撫でるようにのばしていきます。スーッとのばしたあと、トントンと軽く叩き込む感じで少しパッティングするとなじみやすかったです。使用量は指でつけるときと同量でしたが、仕上がりはブラシのほうが肌の凹凸感をしっかりとカバーしてくれている印象です。しかもナチュラル。おそらく密着度が高いからでしょうか?
ムラのない均一な仕上がりはもちろんですが、この密着感が今回ブラシで得た最大の成果。1日マスクの着脱を繰り返したあとも、それほど崩れが目立ちませんでした。凹凸感のない、しっかり整った肌に仕上げるならブラシが優勝。ただし、ファンデの質感によっても相性がありそうなので、別のファンデーションで試してみるなど、今後も検証したいと思います。続報をお待ちください。
デザイン性、清潔さ、優しさが揃ったブラシ
肌への刺激を抑えたソフトな使用感。ブラシ部分を格納できる独特なパッケージはもちろん、竹炭を使用した合成繊維で常にクリーンな状態をキープできます。
レソンシエル ブラシ/ゲラン(Guerlain)
肌の力を目覚めさせる天然由来成分97%配合
肌悩みをカバーしながら、つけていることを忘れるほどのつけ心地を実現。仕上がりが美しいのはもちろん、使い続けることで素肌そのものを美しい状態へと導いてくれます。
レソンシエル 30ml/ゲラン(Guerlain)
文・写真/仲村智美