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FEATURE

2019.05.27

君島十和子さんの美の噂を解明。<メイクアップ編>

君島十和子さんのメイクについて知りたい!

美しすぎる52歳、君島十和子さん。自身の化粧品ブランドFTCのクリエイティブディレクター、ふたりの娘さんの母親、そして美容家といういくつもの顔を持つ十和子さん。

さぞや忙しく、自分に手をかけている暇なんてないのでは? しかし、「十和子さんはいくつになってもきれい」「あの美肌と体型キープは凄い!」「年齢を重ねるほど、美しさが加速している!?」と、ことあるごとに話題で持ち切りに。それならば.&cosmeでその美しさの理由を解明しようと、十和子さんに取材を敢行。

美容にまつわる十和子さんの真相を徹底的にうかがいます。

まずは<十和子流 メイクアップ>。大人の女性だからこそのメイク製品の選び方やメイクテクニックは役立つこと間違いありません!

セルフメイクにかける時間はどれくらいですか?

「日焼け止めからスタートして、だいたい15分くらいです。社外の方と打ち合わせなど、人前に出るときは別ですが、来客がない日などのオフィスメイクは、それくらいで済ませています」

メイク時間短いですね! そのプロセスを教えてください。

「まず日焼け止め下地を塗ったら、クリームタイプのファンデーション→パウダーでベースを仕上げます。チークは最近クリームやリキッドタイプを愛用中。SUQQUADDICTIONコスメデコルテなどをよく使っています。私自身がイエローベースの肌色なので、コーラル系の色味を選ぶことがほとんどです。

アイシャドウはFTCが多いですが、クリームタイプであればNARSのアイシャドウも使ったりしますよ。リップは血色感のある赤み系を選ぶようにしています」

大人女性におすすめのメイク技はありますか?

「目元は、年齢を重ねると、どうしても落ちくぼんで寂しげな印象になるんですよね。そういう時は、まずアイホール全体に黄色に少しパールが入ったような明るい色味を伸ばしてふっくら見せます。まぶたのキワにだけ薄いブラウンを乗せて引き締めれば、生き生きとした目元に仕上がりますよ。

リップの色味も重要ですね。50代になると、口元に血色がないと疲れて見えがち。なので、30代、40代の頃よりは赤みのある血色感のあるリップを選ぶようにしています。リップライナーでしっかり輪郭を取ったら、口角が下がって見えないように、リップの両キワにもコンシーラーを付けて引き上がって見えるようにカバーしています。唇の縦ジワも老けて見えてしまのうで、ボリュームアップ効果のあるリップグロスでふっくらと仕上げれば完璧」

十和子さん的メイクのNG事項は?

「私、ふだんは基本的にはビューラーはしません。するのはお仕事で人前に出るときだけ。ビューラーは、まつげにとって相当なストレスだと思うんです。ゴムと金属で、毎日同じ場所を挟み込んでいれば、まつげが傷まないはずがありません。

まつげの毛周期は、髪に比べて早いわりに休止期が長いので、一旦抜けてしまうとはなかなか生えてこないんですね。その1本1本の重要性たるや‥‥‥。今はカールアップのマスカラもありますから、それで持ち上げるように塗るだけで十分だと思っています」

これからの季節、くずれにくいメイク法はありますか?

シート状美白マスク・FTC ザ ホワイトニング 3Dマスク PW〈医薬部外品〉(30mL×1枚 ¥1,400/FTC)

「メイクがくずれる原因のひとつが、水分不足。水分が足りていない状態ですと、お肌は自ら潤おそうとするので、過剰に皮脂が分泌されてしまうんです。ですから、メイク前の段階でしっかり水分バランスを整えておくことが大事。

私は、今日は汗をかきそうだなと思ったら、10分早く起きてマスクで保湿しています。『FTC ザ ホワイトニング 3Dマスク PW』などのシートマスクでも、コットンマスクでもいいんですが、しっかり水分を与えて保湿してからメイクすると、くずれにくくなりますよ」

今日の十和子さんのヘアメイクは黒田啓蔵さんが担当されました。彼のメイクで好きなところは?

黒田啓蔵さんのメイクテクニックはもちろん、その細やかな心遣いや人柄にも惹かれるという十和子さん。仲良し2ショット!
黒田啓蔵さんのメイクテクニックはもちろん、その細やかな心遣いや人柄にも惹かれるという十和子さん。仲良し2ショット!

「同じプロダクトを使っていても、黒田さんのセンスが入ると“私ってこんなに綺麗だったんだ!”という気持ちにさせてくれるんです。自分では気づいていなかった魅力を引き出してくださる。

さらに、仕事に向かう上で、気持ちが高まるメイクでもあるんです。メイクが仕上がったときに、気持ちも最高の状態になっているので、最高のテンションでお仕事に向かえる。言葉ひとつ、気の遣い方ひとつ、お化粧のプロセスひとつをとっても、すべてがそれを大事にしてくださっているのがわかります。

例えば、人前で話す仕事でメイクをしていただくと、その登壇する会場のドアの向こうのそのまた向こうのドアが開いているかまで黒田さんはわかるほど。細やかに神経が通っていて、温度や風向きまで計算してヘアとメイクを仕上げてくださる。

黒田さんは、私のようにメディアのお仕事をしている人間にとっては、本当に欠かすことのできない存在ですね」

大人女性だからこそ、メイクで気をつけたいことは?

「道具のアップデート感。“これが私の定番ブラウン”と、あぐらをかいていると、気づいたらすごく古臭い顔になっている危険があります。

同じブラウンでも、やはり新製品は色味の微妙なニュアンスや質感がアップデートされているもの。常に流行を追う必要はありませんが、たまには新しいものにチャレンジしてみる勇気も必要。

テクスチャーだって、ずっとパウダー一辺倒だったのなら、新製品のリキッドタイプを使ってみるとか。赤のリップに苦手意識があったのなら、自分に似合いそうな赤を探してみるとか。“私はこれでいいんだ”という思い込みは、一気に老け顔に直結していきます。トレンドをほどよく自分に落とし込んでいけたらいいですね」

メイクをするときに、欠かせないツールはありますか?

戒めミラーで入念にチェック。非売品なのが残念!
戒めミラーで入念にチェック。非売品なのが残念!

「別名“戒めミラー”と呼んでいる、正面の顔と横顔を同時に見ることができるこの鏡。メイクで人目につくのは眉尻や目尻、チークや口角など、意外と横顔が多いんです。一人よがりになりがちなメイクの作業を、このミラーで横顔を見ながら行うことで、ズレたり、はみ出したり、足りない部分もしっかりチェックすることができます。自分では見えない、人から見える自分の顔を客観視できることから、“戒めミラー”なんて呼び方をしていますが、今まで見たことのない角度から自分を見ることで、新たな自分の顔の魅力を発見することも。一歩引いて、客観的に自分の顔を見てみることって、すごく大事ですよ」

客観的に自分を見ることが大事なんですね。自撮り動画されているのも、同じ理由ですか?

慣れた様子で自撮り動画撮影。あくなき美へのこだわりにスタッフ一同感心しきり。
慣れた様子で自撮り動画撮影。あくなき美へのこだわりにスタッフ一同感心しきり。

「そうです。別に自分大好き人間なわけではないんですよ(笑)。

写真でもいいのですが、動画だともうちょっとリアルに、自分が人からどう見えているかがわかるんです。お客様と会う前や、こういった取材の前などに、ぱ〜っと180度いろいろな角度から撮ってチェックします。見た後はすぐに消去してしまえばいい。

たまに誰もいないときには、スマホを立てかけて、自分がしゃべっている様子や食べている様子も撮ったりします。私ってこういう顔でしゃべっているんだとか、きちんと食べているつもりが粗雑な食べ方をしているように見えたり、身内でも言いづらい細かい部分を、改めて自分で気づけます。意外と知らない自分の素顔に対峙することで、もっとこうしよう! と、今の自分に足りない部分が見えてきます。手軽にできる方法ですし、ぜひ試してみてください」

 

 

客観的に自分を見ること。少し勇気がいる気もしますが、それが自分の足りない部分や、新しい魅力を発見するきっかけにもなる!

さて、次回は<十和子流 スキンケア前編>です。

撮影/須藤敬一(人物・静物)、池田敦(静物)Pile Driver 取材・文/井上幸子