マスクかぶれはビタミンパワーで解消できる!
マスクをつけるだけで暑い…と思うようになった最近、義妹から「マスクでかぶれたみたい。どうすればいい?」と悲痛なLINEが。送られたきた写真を見ると、マスクが当たっている頬のあたりが真っ赤。みなさんも、赤みやかゆみに悩まされていませんか? そこで、美容皮膚科医の先駆者、青山皮フ科クリニックの亀山孝一郎先生にケア方法を教えて欲しいとお願いすると…ビタミンがかなりイイ働きをする、ということがわかりました!
マスクかぶれは、つけているときと外したときの湿度変化やストレスが原因。
亀山先生のクリニックも、3月くらいからマスクかぶれを訴える患者さんがみられるようになり、気温が上がるごとに増え続けているそう。そしてマスクかぶれには大きくわけて2つの要因が考えらえると言います。
【マスクかぶれ原因1】脂漏性皮膚炎。
「皮脂分泌機能が乱れることによる脂漏性皮膚炎の可能性が一番大きいですね。マスクをしているときは潤っているけれど、マスクを外した途端に湿度が低くなるため、潤いが急激に奪われてしまい、皮脂バランスが崩れてしまうからです」
【マスクかぶれ原因2】マスクの素材が肌に合わない。
「化粧品かぶれと同じように、マスクの素材が合わないためにかぶれてしまうことも。
ただ、今までと同じマスクをつけていたのにかぶれた、という場合は、ストレスの影響を受けている可能性があります。
ストレスを感じるとイライラホルモンが分泌され、皮脂分泌が過剰になり、脂漏性皮膚炎を起こしてしまうからです」
マスクを暑い時季に長時間着けていなければいけないというストレス、以前と同じようには生活できないストレスからも、マスクかぶれが起きていたとは!?
【マスクかぶれ治療1】まず、保湿。
――マスクかぶれの赤みをすぐに抑えたいときは、冷やすといいと聞きましたが、まず何をすればいいですか?
「確かに冷やすとそのときは赤みが引きますが、冷さなくなったらまた赤みや、かゆみがぶり返してしまいます。まずはしっかり保湿することが大切。保湿することで、皮脂バランスを整えることができるからです。
マスクの素材に反応しているのなら、もちろん、その素材を避けてください」
【マスクかぶれ治療2】肌の中と外からのビタミン補給。
「ストレスが考えられるなら、ビタミンCのサプリメントや内服薬をおすすめします。ビタミンCには、イライラホルモンのサブスタンスPの産生を抑える効果があるからです。ビタミンCには、皮脂分泌を抑制したり、炎症を抑えたりする効果があるので、かぶれた部分に塗るのも有効です」
そんなビタミンパワーの実力は、下の写真からもわかります。
治療前:亀山先生がストレスと花粉で、肌かぶれを起こしたとき。頬全体に赤みがみられます。
治療後:かぶれを治すべく、クリニックのメニュー「高濃度カクテルビタミン注射(1回 ¥14,000・税別)」を打ったところ。すぐに赤みが引き、かゆみも治ったそう。
汗腺も皮脂腺もない唇は、マスクかぶれが悪化しがち。
――義妹のマスクかぶれ、実は頬だけではなく唇も荒れて大変、とのことで…。
「マスクかぶれが悪化している患者さんの多くが、唇のかぶれも訴えられますね。唇は汗腺も皮脂腺も角層もないのでバリア機能が働かず、かぶれやすい部分だからです。唇のかぶれも、たっぷりと保湿して潤いのベールを作ってあげることが大切です。オイルやバームなど濃厚な保湿アイテムをこまめに塗るようにしてください。
【マスクかぶれ防止技】こまめにマスクを外して保湿して。
――さらに気温が上がっても、マスクかぶれを起こさないようにするには、どうしたらいいでしょうか。
「こまめにマスクを外して保湿して欲しいですね。例えば1時間に1回、3分くらいマスクを外して、マスク内の湿度が高くならないようにする。
そして、マスクをまたつける前に必ず保湿をして、皮脂バランスを崩さないように。ビタミンCを体の中から補ってストレスで揺るがない肌に整えておくことも効果的です」
美白ケアにもニキビケアにも、リフトアップにも効果が高いと思っていたビタミンCが、マスクかぶれにも活躍するとは、さすが、マルチな成分! 取材の後、ドラッグストアに駆け込み、大量にマルチビタミンのサプリを購入し、義妹に大量に送付。義妹から、回復した写真が送られてくるのが楽しみです!
取材・文/河村美枝
治験・化粧品画像提供/青山皮フ科クリニック