手洗いの頻度が増え、アルコール消毒が日常的になったことで、手荒れや乾燥をケアするハンドクリームの需要が高まっているといわれています。とくにスキンケアに定評があるブランドのハンドクリームは高品質と評判ですが……結局どれを使えばいいのかわからない! という方も、じつは少なくないのでは?
そこで皆さんに代わり、口コミで評判のアイテムを検証しました。使ってみた主観に加えて、測定器で肌の弾力や水分量・油分量を比較しています。ぜひハンドクリーム選びの参考にしてください。
▼塗布前の肌の状態 ※全アイテム共通
弾力:1(5段階評価)
水分:28%/油分:42%
肌の奥が乾燥して皮脂が過剰分泌されているインナードライの状態。かなりキメが乱れ、ハリも失われている。
肌へのなじみやすさ、甘く上品な香りの癒しを求めるなら。
ハンドクリーム チェリーブロッサム 100g/ラリン(LALINE)
ラリンらしいシンプルでかわいらしいパッケージと、その見た目を裏切らない甘く上品なサクラの香りは、それだけで心をときめかせてくれます。肌になじみやすく、しっかりとうるおいを与えながらもベタつきのない軽やかなテクスチャーで、場面を選ばず活躍しそう。ただし、つけてから2時間後の肌の状態を測定したところ、効果はあまり持続しないようなので、こまめに塗り直しができない場合は物足りないかもしれません。仕事や家事の合間にサッと塗りたいときや、洗面台の横をおしゃれに彩る常備アイテムとしておすすめ。
▼塗布直後の肌の状態
弾力: 3(5段階評価)
水分:37%/油分:33%
キメや弾力はまずまず。油分・水分量のバランスは多少改善されているものの、もう少し水分が欲しいところ。
▼2時間後の肌の状態 ※2回ほど手洗い
弾力:2(5段階評価)
水分:32%/油分:42%
塗布前と同様、インナードライ の状態に。
ベタつかないのにうるおいが持続する、抜群の保湿力。
ローズ ハンドクリーム 40ml/ジュリーク(Jurlique)
某ベストコスメでハンドクリーム部門1位を獲得した、間違いなしの逸品。こっくりとしたクリームは、塗り込むほどに肌がしっとりとやわらかくなるので、奥の奥までうるおいを届けてくれている気がします。しかも表面のベタつき感はゼロ! そのままパソコン作業をしてもまったく気になりません。塗布直後はもちろん、数時間後まで良好な肌状態が続く抜群の保湿力。バラそのものを思わせるナチュラルで甘すぎない香りは、飽きがこなくてリピートしやすいです。
▼塗布直後の肌の状態
弾力:4(5段階評価)
水分:45%/油分:24%
水分量・油分量のバランスがよく、キメが整ってハリもある。しっとりとした理想的な肌。
▼2時間後の肌の状態 ※2回ほど手洗い
弾力:3(5段階評価)
水分 36%/油分 35%
水分量は若干少なめですが、まずまずのバランス。
“うるおいラップ”が密着し、皮膚の水分をしっかり守る。
ハンドクリーム(コールドクリーム) 50ml/アベンヌ(Ave´ne)
油分が多いコールドクリームにも関わらずテクスチャーは軽め! 肌なじみがよく、肌同士が吸いつくようなしっとり感はありつつも、ベタつきは感じません。アベンヌ温泉水とミツロウを主成分とする“うるおいラップ”のおかげなのか、数回手洗いしたあとまでなめらかな肌が持続しました。野生の草木を思わせる独特な香りは好みが分かれるかも? コンパクトなパッケージで持ち運びに便利です。
▼塗布直後の肌の状態
弾力:4(5段階評価)
水分:43%/油分:26%
水分量・油分量のバランスがよく、キメが整ってハリもある。しっとりとした理想的な肌。
▼2時間後の肌の状態 ※2回ほど手洗い
弾力:3(5段階評価)
水分:37%/油分:33%
水分量は若干少なめですが、まずまずのバランス。
手洗いの機会が多い方、保護効果を重視する方に。
エブリシング バーム 45ml/トリロジー(Trilogy)
水分や油分の測定結果から、すぐに保湿するというより、外的刺激から保護しながらゆるやかにケアしていくのに適したアイテムという印象。油分が多いため、たとえば、普段のケアだけでは物足りない部分に重ねたり、水仕事をする前に塗ったりするのがもっとも効果を感じやすそうです。また「エブリシング」の名のとおり、手指以外の全身に使えるのでコスパは抜群! その落ちにくさからリップクリームとして使う人も。固形ですが、体温でとろけてスルスルッとなじみます。
▼塗布直後の肌の状態
弾力:1(5段階評価)
水分:24%/油:40%
まさかの、インナードライのまま……。非常にキメが乱れ、ハリも失われた状態。
▼2時間後の肌の状態 ※2回ほど手洗い
弾力:2(5段階評価)
水分:33%/油:40%
塗布直後に比べて若干ハリ感がUPし、水分量が上昇。
文・写真/仲村智美