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SKINCARE】【COLUMN

2019.07.18

<私の定番名品>クラランス トーニングローション

化粧水らしい化粧水。使っている間は当たり前、途切れると良さがわかる。声高に主張しないけれどジワジワとよさが肌に表れて…。

夏は日焼けするのが当たり前、そんな時代があった。しかし、1985年、クラランスが日本に上陸したときから当たり前ではなくなった。クラランスは「紫外線は肌の敵!」と、紫外線の害を訴えたのだ。美容に関わる仕事をしている者にとって、目からウロコの提言。以来、世間の紫外線に対する認識、常識が変わったのだと思う。そのときに出合ったのがトーニングローション(クラランス)だ。その存在は知っていたものの、紫外線ダメージの話が衝撃的すぎて…。

海外ブランドの化粧水で初めて使ったのがクラランスの黄色いヤツ

実際にクラランスのトーニングローションを使い始めたのは、20代半ばだったと思う。センパイ達が「クラランスのトーニングローションを使うと、肌の潤い方が違う」とか、「みずみずしさが長持ちする」と言うのでマネして使ってみたのがきっかけだった。

それまで海外メーカーの化粧水なんて使ったことがなかった私。ちょっとフンパツして購入したこと、フランスの老舗ブランドの化粧水ということで、興奮気味だったのを覚えている。しかし、そんなことは抜きにしても、肌のすみずみまで潤うことをしっかり感じた。

化粧水で潤いを与えた後、油分でフタをする。そんな、ちゃんとした保湿ケアに導いてくれた一品。

当時は今と違い、インターネットなんてない。だから、誰かが海外に行くとき、愛用の化粧品を買ってきてもらうことが私たちの間ではお約束だった。反対に私がグアムやハワイに遊びに行くときは、センパイ達に頼まれたりした。頼まれる化粧品で多かったのが、クラランスのトーニングローションだ。自分用を含めて、10本近く持ち帰ったこともあるほど。

なぜ、そんなにみんなに支持されたのか。植物派で穏やかな使い心地。それなのにしっかり潤って肌がしなやかに整う。乳液やクリームだけではなく、美容液などのアイテムのなじみが高まるというのがよかったのだ。

油分を多く含む乳液やクリームが苦手だった私が、トーニング ローションのおかげで肌の受け入れ態勢が整い、スキンケアの最後に乳液やクリームできちんとフタをするようになった。そう、ちゃんとした保湿ケアができるようになったのは、クラランスのトーニングローションに出合ったことが大きい。

この先も黄色い化粧水は欠かせないアイテムとして、スキンケアのお気に入りコーナーに並べる。

当時、化粧水は年齢の3倍の回数、もしくは最低でも100回は肌をパタパタパッティングして使うといいと言う提案がいくつかの化粧品メーカーからあった。コットンを2枚重ねにして、化粧水をたっぷりとふくませて、朝晩、パタパタとパッティングしていた私。今じゃ、そんな肌にダメージを与えるようなことはせずに、手のひらにたっぷり取った化粧水を軽く押し当てるだけ。「肌に入っていけ、きちんと潤して」と心の中で念じながら。

20代のころとは異なり、化粧水が大好きというわけではなくなった。とはいえ、化粧水は保湿ケアの最初のステップに必要なもの。私のスキンケアのお気に入りコーナーにクラランスのトーニングローションは欠かせない。この先も、きっと並んでいるはず。

撮影/池田敦 Pile Driver