こんにちは、美容ジャーナリストの山崎多賀子です。自分が乳がんになって感じたこと、気づいたことで、みなさんのお役に少しでも立てれば…そんな思いでスタートした連載の第七回目、どうぞ!
“正面だけキレイメイク”はオシイ!
皆さんが鏡で見る顔は、だいたい正面の顔ですね。だから、自分の顔をイメージして、と言われたら、まず正面顔が浮かぶと思います。とくにメイクをするときは鏡に顔をつっぷして凝視するから、正面顔のことはよく知っています。なので、他人が見ている自分の顔は「正面顔」と思い込んでいる。
ところが残念なことに? そうとは限りません。むしろ会話中以外は、斜めとか横とかいろいろな角度から見られている方が多い。だから正面だけキレイ見えるメイクだと、「あれ?横顔オシイ!」と思われている可能性があるんです‼
横顔で大事なのは眉尻、チーク、まつ毛。
では、横顔のどこが大事かというと、眉尻、まつ毛、チークの3パーツでしょう。
とくに眉は、横顔では眉山から眉尻までが主役です。ところが眉尻が短いと肌の露出範囲が広くなるので、横顔がのっぺりして見えます。また、眉尻が必要以上に下がっていると、困った顔、情けなさそうな表情をつくるばかりか、たるみを強調して、老けて見えます。でも、短い眉尻、下がった眉尻の人って、意外と多いんです。
ではどう描けばいいかと言うと、目尻の上くらいに眉山をとったら、そこから「耳の上」へ向かって、眉頭の高さかやや上を終点に描く。すると横顔の骨格や目尻まですっきりきれいに見えるのです。
眉尻もチークも耳の上に向かうと横顔がキレイ✨
つぎにチークです。チークは顔の正面の笑顔の筋肉の場所に丸く入れると、横顔も頬がふっくら可愛く見えますが、正面から頬骨に沿って「耳の上」へ向かってうっすら入れると、横顔の頬骨のシルエットがとてもキレイに強調できるんです。ただしNGなのは、頬骨にチークを濃く入れてしまうこと。横顔に化粧感が出すぎて、厚化粧の人とインプットされてしまいます。また頬骨からこめかみに向かって入れてしまうと、こめかみのえぐれが強調されて顔がゴツゴツして見えるのでご注意を。
横顔の頬のシルエットをすっきり美しく、しかもリフトアップの錯覚を狙いたいなら、チークも眉と同様に、耳の上へ向かう角度が正解なんです。
まつ毛は横顔こそ見せ場!きれいにカールして。
そして、そして、横顔の主役と言えば、まつ毛でしょう。まつ毛が黄門さまなら、眉とチークは助さん角さん。ほどよくカールした長いまつ毛は女性らしさと愛らしさの両方をアピールする見せ場です。日本人の8割はまつ毛が下向きに生えているので、まずはビューラーできれいにカールすることが大切です。いろいろ使って来たけれど、私に一番合っているのは、シャネルのビューラー。まつ毛の根本にフィットする、その肌当たりがやさしくて、上がり過ぎることのない絶妙なカールに仕上がるんです。
きれいにカールしたまつ毛の、目尻の端っこまで残さずマスカラを丁寧に塗ると、横から見ても目が大きく、愛らしくなる。この違いかなり大きいです。
ただし横顔からは目尻の下にアイメイクが崩れていると、せっかくのまつ毛も台無しです。お化粧室で必ず目尻が汚れていないかチェックしてね。
そしてメイクが仕上がったら、三面鏡で横顔チェックも忘れずに。ちなみに私は携帯用五面鏡をポーチに入れています。
加齢の兆しの多くは、実は正面顔よりも横顔に顕著に表れるのです。知らない間に撮られていた写真の横顔にショック!なんてことがないように、ぜひ三面鏡に自分の顔を映してみてくださいね。
文・写真/山崎多賀子(美容ジャーナリスト)