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SKINCARE】【COLUMN

2018.10.28

朝保湿は三文の徳。

こんにちは、美容ジャーナリストの山崎多賀子です。自分が乳がんになって感じたこと、気づいたことで、みなさんのお役に少しでも立てれば…そんな思いでスタートした連載の第三回目、どうぞ!

美肌艶肌に直結「朝の油分」は三文の徳。

みなさんの日ごろのスキンケアバランス、朝は軽く夜は重く、ではありませんか? 日中のダメージを受けた肌を回復するための夜のケアは大切です。朝のUVカットも大切です。ただ夜に比べて朝の保湿を軽く考えるのは本末転倒! むしろ私は、夜よりも朝の保湿が大切、というのが長年の持論です。

 

そういう私も40歳になるまでは夜重視派でした。超乾燥肌なのでリッチなクリームを夜にたっぷりつける。すると翌朝はプルプルになっているので朝の保湿は化粧水をちゃちゃっとすませていました。ところが夕方にはやっぱりカサつく。「乾燥肌とはそういうもの」とどこかであきらめていました。でもあるとき、こんなにいいクリームを使っているのに、乾燥肌から抜け出せないのは、何かが間違っている! そうだ、朝だ、と気づいたのです。

朝の油分保湿で超乾燥肌からノーマル肌へ昇格

よく考えると(考えなくても)肌がダメージを受けるのはほとんどが日中。乾燥、紫外線、摩擦、排ガスやPM2.5に付着した化学物質。これらを防がずしていつまでも、「私、乾燥肌だから夕方にはガビガビ~」、なんてお気楽なことを言ってたらきっと「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られるかもしれません。

 

乾燥肌とは、肌の表面にあってバリアの役目をしている角層に隙間が沢山できた状態で、そのため水分を肌の内側にとどめておけず、外部のダメージを受けやすい。つまり乾燥肌=バリア機能が弱った肌です。ダメージをダイレクトに受けてしまうので、老化もしやすいわけです。そこで水分の蒸発を防ぐ油分(クリームや乳液)を朝、多めに塗ったところ、夕方になっても肌がしっとり柔らかい。今のコスメはたっぷり油分が入っていてもべたつかないので、化粧のりにも影響なし。いやむしろ、乾燥しているときよりも肌に薄く均一に密着して、崩れにくくなったんです。朝保湿をしておくと、飲み会で遅くなり、夜のスキンケアを手抜きしても翌朝の肌が元気ということも発見。

こうして朝の油分を習慣を続けたところ、肌の環境が整ったためか、バリア機能が回復して、ノーマルスキンに昇格できたのです。

夕方肌がカサカサになるなら朝の油分保湿を

肌の調子はよくなるし、油分がいい感じのつや肌をつくり、見た目にもイキイキしてみえるなどメリットは絶大。自前の皮脂が十分に出ている人は別として、ほとんどの日本人は乾燥肌といわれています。とくに皮脂の分泌が減る30代からは皮脂不足から乾燥する人が増えていきます。

 

もちろん肌の成長には水分は不可欠ですから、水分を与えることも大切です。ただ、肌の水分は本来、からだの内側からにじみ出てくるもの。バリア機能が整っていれば、ある程度の水分をキープできる力を持っているのです。そこで日中の乾燥状態を油分で改善して肌細胞が成長する環境を整えてやると、肌はまた本来の力を回復することができるんです。

 

普段から肌荒れに悩んでいる人の朝保湿におすすめしたいのが、皮膚科医の津田攝子さんが開発したTSUDA SETSUKOスキンバリアバーム フェイスクリーム(35g ¥5,500・税別/TSUDA SETSUKO。現代の肌環境から守る目的で開発された、水分を一切含まず、ダメージから微炎症を防いでくれるもの。さらに肌の調子が揺らぎやすいときに安定させてくれる「スキンバリアクリーム」もおすすめ。どちらも抵抗力の弱った肌に安心してすすめられるので、私のライフワークでもある、がん患者さん対象のメイクセミナーでも使っています。

朝に油分? と抵抗があるかもしれませんが、騙されたと思って一度、お手持ちの乳液、クリーム、オイル、バームで肌がつやつやになるまで朝保湿をしてみてください。きっと乾燥肌の不快感から卒業できると思いますよ。

文・写真/山崎多賀子(美容ジャーナリスト)