COSME DE NET

FOLLOW US

  • .&cosme
  • .&cosme
  • .&cosme

Inner Care】【COLUMN

2020.04.02

ナチュラルな香りが好まれる現代。ストレスフルな毎日をアロマでリフレッシュ!

なんのためにスキンケアをして、メイクをするの? 「キレイになるため!」。それなら、なんでキレイになりたいの? 「え!?」 そう思ったみなさんにおすすめの連載コラム。化粧文化研究家の山村博美さんが、キレイをあらゆる角度から紐解きます。

ネット通販やテイクアウトを利用する「巣ごもり消費」が増えています。

新しい年度のスタートになる4月は、進学や就職、人事異動など、なにかと変化が多い時期。周囲と新しい関係を築く”出会いの季節”のはずですが、今年は新型コロナウイルスの影響で様子が一変。誰もがいつも以上に緊張した日々を過ごしていると思います。

「巣ごもり消費」が広がり、家にいる時間が多くなりがちの今、気分を変えて気持ちをリラックスさせてくれるのが精油(エッセンシャルオイル)やアロマオイルなどの香りです。

ヨーロッパでは昔から、精油が病気の予防や治療に使われてきました。

香水文化が発達したヨーロッパでは、昔から、香りが空気を清浄にして病気を予防すると考えられていました。

中世以降、疫病のペストが大流行した時には、クローブ(丁子)などのスパイスや香木・バラの花びらなどを調合したパウダーを身につけたり、香木や樹脂などを部屋で焚いて燻蒸すれば、ペストを撃退できると信じられていたほどです。

精油も古くから薬として用いられていましたが、20世紀に入ると、医療用としての科学的研究が進み、1930年頃からアロマ(香り)とテラピー(療法)を組み合わせたアロマテラピーが提唱されるようになりました。

香水を楽しむ文化のヨーロッパ、対する日本は線香や香木を焚く文化でした。

一方、日本では古来から、香木を細かく刻んで焚いたり、線香のように香料を練って固形にした香(こう)を焚く文化が広まりました。それは次第に洗練され、公家や武家など上流階級を中心に、香りを鑑賞する香道へと進化します。

香りが庶民に身近な存在になったのは江戸時代。丁子や白檀などで香りをつけた髪油や白粉が販売され、裕福な人々は好みの香木を香炉で焚いて、着物や寝具に香りを移して楽しんでいました。

枕に香を焚きしめている様子。『青楼美人合 第4冊』 明和7年(1770) 鈴木春信画(国立国会図書館所蔵)
枕に香を焚きしめている様子。『青楼美人合 第4冊』 明和7年(1770) 鈴木春信画(国立国会図書館所蔵)

香料をアルコールに溶かす香水文化が日本に入ってきたのは、明治時代になってから。昔からたくさんの香水工房があったヨーロッパとは、その歴史が違います。日本が、こと香水に関して発展途上なのは、文化の違いもあったのです。

癒しや安らぎが求められるようになった1990年代、アロマテラピーが人気に!

ヨーロッパで生まれたアロマテラピーが、香水とは異なる”新しい香りの文化”として日本に紹介されたのは1980年代。

90年代には精油の癒し効果が注目され、日本でも本来の意味の芳香療法だけでなく、エステなど美容の分野や化粧品に幅広く応用されるようになったのです。

天然の香りで心をリラックスさせるのも、キレイになるレシピのひとつというわけですね。

リラックス系といわれる精油の代表格はラベンダーですが、アロマポットやディフューザーで好きな香りを部屋に満たすのもいいですし、近年では精油を配合したオーガニックコスメも人気です。

こんな時期だからこそ、アロマをうまく活用して、不安やストレスをリフレッシュしましょう!

 

写真提供・文/山村博美