大阪長屋の古民家に暮らし始めて早二年。この二年で時間の流れ方や物事のとらえ方がじわじわと変わってきました。今年もそんな日々の暮らしの中で感じたことと美容について(まるで古民家暮らしとは関係のないことも多々ありますが…)、気の向くままに書いていきたいと思いますのでどうぞお付き合いよろしくお願いいたします。
粉ものだけじゃない! 今や大阪はカレー大国!!
言わずとしれた食い倒れの街・大阪。大阪B級グルメの代表といえば、真っ先に思いつくのがお好み焼きやたこ焼きに代表される、いわゆる“粉もの”だろう。そんな中、ここ数年大阪B級グルメ文化に台頭してきた食べ物がある。それが、スパイスカレーだ!
大阪の街を少し歩けば至る所にカレー店が目に付く。その数は、粉もの店と匹敵するくらいもあるそうだ。中でも、欧風カレーやインド、タイカレーとは一線を画してブームを巻き起こしているのが大阪発祥の “スパイスカレー”! 今や大阪はカレー大国といっても過言ではない(日本で初めてカレー粉を製造したハチ食品、世界初のレトルトカレー「ボンカレー」の大塚食品、国民食「バーモントカレー」のハウス食品も大阪と、昔から大阪カレーは大国だったのだが)。
そんなスパイスカレー、一見激辛に見えるのだが、口当たりは意外とマイルドで、複雑に絡み合ったスパイスの香りが鼻に抜ける。辛いには辛いのだが、その辛さがスッと引いていく。なんとも後口が爽やかなカレーだ。まだ、いろんな有名店を食べ歩いたわけではないのだが、そのおいしさに一目ぼれしてしまった。本屋に行けば様々なカレー店のグルメガイドが並ぶ(ミシュラン大阪2019のビルグルマンにも、スパイスカレー店が4店も選ばれていた)、スパイスカレーのレシピ本やスパイス辞典までコーナーがある。
料理が何よりも好きな僕は、このスパイスカレーを自分でも作ってみたくなり、カレー店を出たその足で、雑居ビルに入っているインド人が営むスパイスショップを訪れた。勢いだけで全く知識も持ち合わせずに訪れたので、何が何だかさっぱりだったが、インド人の方に少しずつ質問しながらスパイスを購入。そしてカレー粉をベースにしながら、オリジナルのスパイスチキンカレーを作った! 初めはスパイスの量が分からず、少し苦みを感じたりもしたが、2度、3度作るうちにだんだんおいしさが倍増! 妻も毎日カレーでもいいねというほどまでに成長した。市販のルーは脂質が大量に入っていると聞いていたが、スパイスカレーならほとんど油分は使わないし、小麦粉も入れないので体にもとてもいいと思う。
そんな我が家のスパイスカレーブームが続いたある日、妻があることに気づいた。「最近すごいお通じがいい。なんだか肌の調子もいいし、おなかもスッキリしてきたことない?」と。
酒は百薬の長と言いますが、スパイスこそ百薬の長。中でも一押しなのが黄金の……。
スパイスの国インドでは、5000年も前からスパイスが用いられてきた。そんなスパイスは、世界三大医学のひとつであるインドの伝統医学であるアーユルヴェーダにも欠かせないものである。特に重要なスパイスは、クミン・コリアンダー・ターメリック・カイエンペッパー・シナモン・カルダモン・クローブ・ジンジャー・ブラックペッパー……どれもこれもスパイスカレーに入れるものばかりだ! 先ほど感じた体調の変化の訳は、ここにあったんだ!
それぞれのスパイスは健康的な体を作るだけでなく、美容効果も抜群だそうだ。そんなカレーブームな時に出会ったのが、今回紹介する“ゴールデンミルク”! この黄金の飲み物の正体は、もうお分かりだろう。そう秋ウコンこと、カレーの色には欠かせないターメリックだ。ターメリックは“クルクミン”というポリフェノールの一種を大量に含み、天然の抗生物質ともよばれる。アーユルヴェーダではすべての体質の人に効果のある万能ハーブとして使われ、解毒効果や強い抗酸化作用を持ち、血液の浄化や美肌などのアンチエイジングにも欠かせないスパイスだ。
そんな万能薬であるターメリックの取り入れ方として近年注目されているのが、ゴールデンミルクだ。これは牛乳にターメリックやジンジャーを混ぜたもの。欧米諸国のセレブやモデルの間でも大ブームだという。そんなゴールデンミルクをさらに改良しおいしくしたのがこのサンフードのオーガニック ゴールデンミルク スーパーブレンド(168g ¥3,800・税別/アリエルトレーディング)。ターメリックやジンジャーのほか、クルクミンの吸収を20倍も高めるブラックペッパーやターメリックの働きを助けるボスウェリアなどのスパイスやハーブをブレンドしてある。味はスパイシーというのではなく、マイルドで優しい甘さ。すごく飲みやすい。ただ、気をつけたいのは、ターメリックはすごく着色効果もあるので、いいコップを使うと染まって大変かも(キッチンハイターで落とせましたが…)。
今年初めから、このゴールデンミルクと青汁ミルクを毎日交互に飲んでいる。そして自家製スパイスカレーを食べる。「.&cosme」のコラムを書くのにふさわしい、美と健康の一年にしようと思う。
文・写真/楠井祐介