5年ほど前、古民家に住みたくなった僕は、働いていた東京を離れ、故郷大阪に戻った。そして祖父母が暮らしていた長屋と呼ばれる古民家に住むことにした。そこで暮らして見えてきたことをつづっていこうと思う。
古い家こそ毎日の掃除が大切
僕の日課は庭木やハーブへの水やりと、小さな庭と玄関周りの掃除からはじまる。古い長屋に住むようになって最も気づいたことは、古びているのと汚いとは違うということだろうか。
はじめこの家に住むと決めた時は、全面リノベーションするぐらいの気持ちだった。「床材はこんな木材を使おう、壁は自分で漆喰を塗ってみようか」などといろいろ思いを巡らせていた。でも実際に引っ越ししてみると、祖父母が丁寧に暮らしてきたからであろうか、壁に汚れなどなく、時を経た馴染みだけが残っていた。これを見た時、一瞬で壁の塗りなおし計画はやめた。それと同時に、日々掃除をしてきれいを保つことの大切さを学んだ。
新築の方がきれいなのは当たり前だが、日々の掃除によって保たれたきれいさはなんとも居心地のいい気持ちよさだった。部屋の掃除はもちろんだが、玄関や庭の落ち葉を拾ったり、いらないと思った葉や枯れ草をちょっと切ったりするだけで見違えるように心地よくなる。ただ一つ、庭掃除で厄介なのが蚊だ。開放的な空間でもなければ、日当たりがそこまでいいとは言えない長屋。それに適度な木などがあり、蚊にとっても絶好の住処なのだろう。ちょっと外に出るだけで、すぐに刺されてしまった。今年の夏は暑すぎたせいだろうか。真夏はあまり刺されなかったが、最近になってまた活発に活動するようになってきた。
天然アロマスプレーで蚊を撃退!
庭掃除できれいになるのはいいが、こいつだけは本当に厄介だ。そんなときに出会ったのが、このアウトドア ボディスプレー エクストラ(50ml ¥650・税別/パーフェクト ポーション)。蚊を寄せ付けないシトロネラをベースにペパーミントやユーカリなどの精油が入りとても爽やかな香りだ。エクストラとパワーアップしてからは昆虫学に基づいた新しい精油・ニアウリも配合され、香りの濃さも持続力もアップしたそう。
確かに、手や足にシュッシュッと吹きかけるだけで、手足だけでなく部屋中が爽やかな香りに包まれる。いつも下駄箱の上にこれを置いて玄関先で吹きかけているので、玄関に入ってくる蚊を防ぐこともできる一石二鳥アイテムだ。爽やかな香りは頭もスッキリと目覚めさせてくれる。
お風呂後に庭でお酒を飲んだりするのもこの季節の楽しみだ。半分屋根に覆われていてさらに小さくなった2畳ほどの本当に小さな坪庭だが、椿の木やアオキが立ち、地面には苔やシダが覆っている。茗荷だって自生している。時を経たからこそできた庭だ。せっかくこんな庭があるのだからと、アンティークのサファリチェアとサイドテーブルを置いておしゃれにライティングもしてみた。ここで過ごすゆったりとした時間が、何よりのくつろぎだ。屋根があるから雨の日もここで外が楽しめるのがいい。
昨年の秋はこの庭に10匹ほどコオロギを買ってきて放した。リンリンリンと涼やかな音色がなんとも心地よかった。今年も鳴いてくれるだろうか? そんな夜の庭にもこの蚊よけスプレーは欠かせない。お風呂に入った後にケミカルなものをつけるのには何か抵抗があったし、蚊取り線香を焚くと髪の毛にまで匂いが染み込んでしまうので躊躇していたが、これなら気持ちよく蚊よけできる。朝の掃除に、秋の夜長にと毎日シュッシュしている。
文・写真/楠井祐介