こんにちは、美容ジャーナリストの山崎多賀子です。自分が乳がんになって感じたこと、気づいたことで、みなさんのお役に少しでも立てれば…そんな思いでスタートした連載です。どうぞ!
細胞の健康は毛細血管によって左右される⁉
ここ数年、「毛細血管」に着目した「血管美容」が注目されていますね。それはとっても理にかなっている。なにせ、私たちのからだを構成している37兆個といわれる細胞のひとつひとつに栄養や酸素を運び、老廃物や二酸化炭素を回収しているのが毛細血管なのだから、血流が良くなければ、健康なからだが育つわけもない。
ただ、「大きな血管と違って少し傷ついても命にかかわらないので、医療の世界では長らく気に留めてこられなかった存在」とは血流・血管に詳しい内科医師。ただ近年、毛細血管の衰えがさまざまな病気につながることがわかってきたとも。
今後さらに「毛細血管」は美と健康の要として注目されるはず。数年前に発足した「Tie2・リンパ・血管研究会」では研究者による議論が年々活発化しています。
血液が通わない「ゴースト血管」が増えると肌は老化する
全身に張り巡らされる毛細血管の全長はなんと10万km(地球2周半に相当)もあるのだそう。ただ髪の毛の十分の一という極細のため、加齢やダメージで傷つきやすいのが弱点で、個人差はあるものの20歳と70歳では3割も減少するとか。この数字はちょっと衝撃的ですね。
とくに肌はからだの末端にあるので血流が滞りやすいうえに、外敵刺激を受けるので毛細血管が衰えやすい部位。毛細血管が衰えると隙間ができて血液が漏れやすくなったり変形して、血液が通っていない「ゴースト血管」が出現する。「ゴースト血管」は最近テレビや雑誌でもよく取り上げられていますね。
細胞に必要な酸素や栄養が不足すれば、肌のバリア機能が弱り、乾燥、シワ、シミ、たるみなど様々な老化の症状が出てくること必至。実際に、シワやたるみ部分に「ゴースト血管」が多かったという研究報告もありました。
つまり美肌と健康のために、毛細血管ケアを見過ごしてはいけないのです。
ゴースト血管を作らないために、まずは血流を良くすること。温熱、炭酸、軽いマッサージなどはおすすめで、最近は毛細血管そのものをケアするコスメも登場しています。ただ、肌だけでなく、全身の毛細血管を丈夫にしたいですよね。それには体の内側からのケアが重要、ということになってきます。
丈夫な毛細血管のキーワード「Tai2(タイツー)」
そこで覚えてほしいキーワードが、上にもちょっと出てきた「Tie2(タイツー)」という、毛細血管の修復、再生に働くという酵素です。メカニズムについては省きますが、加齢やダメージでTai2の働きが鈍くなると血管が修復されにくくなることが分かっています。でも嬉しいことにTie2を活性化させる植物(食物)も分かってきて、代表的なものとして「ヒハツ」(ロングスパイスとも言われ、沖縄では島コショウ「ピパーチ」などの名で販売)が知られています。このほかシナモンやブルーベリー葉、ルイボス、サンザシ、月桃葉など。でも毎日とるのは大変です。
そこで利用したいのがヒハツ配合サプリメント。君島十和子さんのブランド、FTCホワイトチャージは私も毎日飲んでいます。一見、美白サプリと思いますが、じつは毛細血管ケアに着目し「ヒハツエキス」をベースに、腸内環境を整える「スマート乳酸菌」に「美白」で美肌シナジー効果を狙っているのは、さすが十和子さま。
もうひとつのおすすめは、抗酸化作用が高いブルーベリー葉エキスとヒハツエキスを組み合わせた、Tie2PLUS(GEホールディングス)。目の疲れにもよさそう。どちらもひと瓶で1か月が目安です。
何をやってもシミもシワもくすみも改善しない、という人は、毛細血管の修復がうまくいかず、ゴースト血管が増えている可能性が高いので、毛細血管ケアを試してみる価値あると思います。
文・写真/山崎多賀子(美容ジャーナリスト)