IKKO美の格言~その弐の2~「美しさっていつも綱渡り」
美しくあることの難しさ、大切さをお話ししてきましたが、今回は精神的な部分からの美についてを。「私も同じだわ」と、思うことが多々あるでしょう。
肌と日々対話して、その日にどんなケアが必要か確認するの。
私のキャリアのスタートは美容師、そしてヘアメークアップアーティストでした。多くの女性の肌やヘアと毎日向き合うことで学ばせていただいたことが、現在、美容家として活動する私の基盤となっています。
お仕事やプライベートでご一緒する皆さんから「どうしたら美肌になれますか? 何がおススメですか?」とよく相談を受けるのですが、何より大事なのは日々自分の肌を触って対話し、その日どんなケアが必要か知ることです。
ですから、私のスキンケアは毎日変化しています。水分不足の日、油分が過剰だと感じる日、ハリがなくなって元気のない日。肌も私たちと同じ、生きているからこそ、その時に欲しているケアを的確に施してあげることが、「一生美肌」の秘訣だと思うのです。
皆さん、ご自身の肌とどれだけ触れあっていますか? しっかりと触って肌が何を求めているか、感じてあげていますか? 今年はぜひ、たくさん肌とお話しする時間を持ってみてください。
シミとストレスには関係があると思います。ストレスを溜めないことが、シミのない美肌への近道。
年齢を重ねるにつれ、肌の悩みは増えていくものです。私も最近シミが気になっています。日々メンテナンスに励んでいても、これまで浴びてきた紫外線やストレス、睡眠の量や質など様々な要因が引き金となっているのですよね。
私、シミとストレスには関連性があると思っています。どんなにスキンケアを丁寧にしていても、強いストレスがあって、上質な睡眠が得られなかったり、体調が優れなかったりすると、ホルモンバランスを崩したりして、シミや肌荒れなどのトラブルになりかねません。
だから私はストレスを溜めこまないよう意識して生活しています。実は私、深く長い眠りを得ることが苦手な体質。お肌のためにも、質の良い睡眠をとれるよう、ベッドの寝心地にこだわったり(いちばんの安眠は、愛犬たちと一緒に寝ること❤)、自宅では思い切りリラックスできる環境にして、ストレスマネージメントを意識しています。
うるプルの透明感肌を保つために、美白コスメも使いますよ。
SK-Ⅱ ジェノプティクス オーラ エッセンスと同じくジェノプティクス スポット エッセンスが気に入っています。肌の白さ、透明感、うるおい‥‥‥すべてに満足できる美容液だと思います。
香りで魅せる女になる、名香が私に教えてくれること。
香りは目には見えないのに、私たちの心を捉えて離しません。「愛」や「真心」も目で見ることはできません。けれど、確実に香りは私たちを魅了しますよね。
私にとって香水は、美を語る上でなくてはならないもの。誰にでも、忘れられない「匂い」があるでしょうか。幼い頃、ずっと一緒に眠ってくれたお母さんの温かい匂い、懐かしい故郷の味の匂い、初恋の人とのデートでつけた淡いコロンの香りや、大好きな街の匂い……。見ることも触れることもできないのに、匂いは一瞬にして私たちを記憶の彼方へ誘ってくれる力があります。
そう、女度の総仕上げは、香りなのです! その人の佇まいをそこはかとなく浮き立たせ、静かに印象付けるのに、香水は欠かせません。なにより香りをまとっている自分自身が、その香水と一体となり、自分らしさを創り上げるのです。
私はこれまでの人生で、「名香」の数々を手に入れてきました。中にはたった数個しか現存していないというものを、世界中探し回り、やっと私のところに来た香水もあります。
心奪われるものを追い求める。こんなにドキドキすることはありません。そう、私にとって香水とは、まるで恋のような存在なのです。
自分の香りに昇華して女度を上げる、それが香水の醍醐味よ。
香水は、ご存知のようにトップ、ミドル、ラストノートと、肌にのせてから香りが変化していきます(中にはずっと変化しないものもありますが)。そしてその香りは、つける人の肌や体温によっても変わります。つまり、同じ香水でもつける人の体臭や、季節、気温によっても変化するのです。
いくら好きだからと言って大量に香水をつけたら香害になるので、あくまで軽くまとうように、ふわっと肌から香らせるのが大切。
私の香りのまとい方は、まずお気に入りのボディクリームを身体に馴染ませ、さり気ない香りのベースを仕込みます。その後から何種類かの香水を重ねるようにつけます。このように、「自分だけの香りを育てる」ことも女の喜びであるのではないかしら。
女性にとって香水は、自分だけの密やかな嗜(たしな)みです。
ほんの一部ですが、私が大好きな香水をご紹介しますね。
※IKKO美の格言~その参~は、1月15日更新予定です
※ご紹介した製品はすべてIKKOさんの私物です
撮影/宮﨑貢司 メイク/高場佑子 着付け/高橋惠子 ヘア/菊地好美 取材・文/三尋木志保