イケメン社長ファイルNo.4 アルデバラン代表取締役社長 暮部達夫さん
「QUON」ブランドに賭けたコスメの可能性。
「私たちのコスメを『社会派コスメ』という人もいます。こうしたモノづくりの過程で次々と見えてきたのが、今の日本が抱える問題でした。
アルデバランの母体であるクレコスを創業した1994年当時から、発展途上国に寄付したり、メイクアップのボランティアなどをしていましたが、東日本大震災をきっかけに、こうした活動を単なる支援やボランティアで終わらせず、持続可能なものにしていきたいという強い気持ちが、東日本大震災以降、芽生えました。
震災当時、全国にいる障がい者の方たちへの支援が被災地のみに集中した現実がありました。もちろん、それは必要なことですし、私も被災三県に通って支援活動をしていましたが、寄付金やボランティアという形では、限界があると気づいたのです。
そこで誕生したのが『QUON(クオン)』というブランです。QUONは『久遠』から取ったもので、『遠い過去または未来、ある事柄がいつまでも続くこと、永遠』などの意味を持つ言葉。
QUONは、肥料や農薬を使用せず、草や虫と共存し、土を耕すこともせずに農作物を栽培する自然農法をコンセプトにしたコスメです。
原料は私の地元、奈良の大和高原で自然農法で栽培された大和茶などを使用。この大和茶の茶葉・茶花の蒸留などを新潟の障がい者就労支援施設に依頼し、パッケージは、森林保護のため特定の山から間伐採を伐採し、障がいのある方たちの手漉き作業による和紙を使っています。
障がいのある方たちへのボランティア活動も大切ですが、持続するためには彼らがずっと仕事を続けられることこそ必要なのではという思いから、QUONのプロジェクトを始めました」
夢は日本中にコスメ工房を造り、皆が集って町興しができたら最高ですね。
「私の仕事は地味に農業をやっていたり、泥臭いことがほとんど。でも、化粧品を通して社会課題を解決したり、各地域と繋がって地域の活性化をコスメで仕掛けたり。実際に足を運んで各地の障がい者施設を手伝って、皆が喜ぶ仕事を作り出し、お客様に喜んでもらえ、全国の地域に想いを巡らせ、障がい者の現状を見ようとしていただいたり……そんな繋がりを、コスメを通して作れるのは本当にやりがいのある仕事です。
夢は日本のあちこちに小さな化粧品工房を造って、カフェなども併設する。工房でできたコスメで皆が元気にキレイになって、そこに町の人たちが集まっておしゃべりしている……私は各地を尋ね歩きながらにんまり見ている……なんていう未来を想像しています」
外見の美しさの先にある内面の美しさ。気遣いのできる女性はステキだと思う。
「大阪の自宅にも、続けて三日もいることなく全国を飛び回る仕事人間のせいか、ずっと独身です。こんな暮らしぶりなので休日も特になく、ご縁のできた方たちとおしゃべりしたり、美味しいものを食べたり呑んだりするという日々が楽しいんですよね。
女性の魅力ですか? 見た目も大切だとは思うのですが、外見だけでなく内面も美しくいる事に想いがあって、気遣いのできる女性は素敵だと思います。女性を美しくするコスメを作っているせいか、プライベートで女性との関わりがなくても寂しくないのかも……って、これじゃまずいですかね(笑)」
イケてる暮部社長 後編診断
コスメ作りに情熱と誇りをもって取り組む真摯な暮部社長、イケメン偏差値87(編集部調べ♡)
画像提供/アルデバラン 撮影/塚田亮平 取材・文/三尋木志保