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Inner Care】【COLUMN

2019.02.21

だれとも会わない日。それでもあなたは美しくいられますか?

みなさん、こんにちは。

大竹稽がお送りする「禅の美容室」。

ずいぶん日が長くなってきていますね。しかし、まだまだ風は冷たいです。とりあえず、冷たい風はよけるにしかず。どこか温かいところで、コーヒーブレイクをしながらこのコラムを読んでくださると嬉しいです。

今日はお休み。さて、どんな日になりますか?

わたしたちには、余暇が必要です。フランスに冠たる大哲学者パスカルだって、人間の「気晴らし」というものをとても重視していたんです。

 

さて、そんなあなたにようやくお休みの日がやってきました。

こんなに寒い日が続いている。待ちに待った休みの日なんだから、お昼前まではふとんでぬくぬくしていたい……

 

そりゃそうですよ。だれだって「ぬくぬく」は手放しがたいものですよね。

でも、あなたのその姿、だれに見られてもオッケーなものですか?

というのが、今回のお話。

「わたしたちは、毎朝、お経をあげます。寒かろうが暑かろうが、決まった時間に同じことをする。なぜするのか、とか説明はできますが、そのような理由など不要なのです。ほかにも、顔を洗うし、玄関の掃除もします。わたしは毎朝ふとんをたたんでいますが、みなさんはどうでしょう?」

細川和尚だけでなく、どんな和尚でもこの毎朝のルーティーンを欠かすことはありません。そして、多くの和尚は、畳に布団を敷いて寝られます。旅館の和室のようなものですね。

ただ、布団の上げ下げは仲居さんではなく、自分でしなければなりません。わたしたちにしてみれば、いまやほとんどの方がベッドで寝られていることでしょうが、ベッドの上の布団だって、たたんできれいに整えることはできますよね。

 

これを読んでいるあなたのベッド、突然テレビに映し出されても問題ないですか? いつだれが来てだれに見られても自信はある、というあなた、ファンタスティックです。そんなあなたには、和尚と同じくらいの美意識がありそうですね。

 

細川和尚はおっしゃいました。

「わたしがいつ死んでもいいように生きる。わたしは常に身の回りは美しく整えています。一日、一日が一生なんです。わたしが死んで、だれかがわたしの私室に入って荷物を整理しようとしたとき、『ああ、和尚はこんな程度だったんだ』なんて思われないようにしています」

美容と禅が結びつくのは、この辺りなのでしょう。

「禅とは、決まりごとを体得していくことなんです」

しつけとは躾と書く。

「しつけ」という言葉には、マイナスイメージもあります。しかし、漢字にしてみますと、これがまた本質をついた字なんですよね。

「躾」、つまり身体が美しいこと。ということは、身体の動かし方、日々の暮らし方なども美しいということなのです。

躾は、だれかの平手打ちを食らうこと、あるいは竹刀で叩かれることを意味するのではないんです。

 

さて、あなたのベッドをもう一度、見てみましょう。

もし、ベッドがだれにも見せられないものだったら……?

そんなものは、和尚もブッダもだれも咎めません。人というものは、そうなるものなのでしょうね。

でも、ここで強制されて直すようでは、昨今はやりの体罰問題にまで発展しかねません。むしろこれは、自分を見直すチャンス、自分がもっと美しくなるチャンスなんです。大切なことは、強いられてではなく、自ら自分を美しくしていくことなんですね。

休日でだれも会わない日、そんな日こそチャンス到来! まずは布団をたたんで、部屋も自分自身も美しく整えて過ごしてみませんか?

宣伝です。恐縮です。

ところで、大竹稽の専門はフランス思想です。そんなわたしの新作が出ています(コスメグッズでなくてごめんなさい)。心の美しさをキープし、リラックスして日々を楽しむ金言がいっぱいです。『超訳モンテーニュ』、楽しんでいただけると最高に嬉しいです。

文・写真/大竹稽(思想家、教育家)