韓国コスメから火がつき、瞬く間に定番アイテムの仲間入りを果たした「クッションファンデーション」。スポンジ状の“クッション”にリキッドが染み込んでいるため、リキッドファンデーションのような質感に仕上げられるうえ、コンパクトに持ち運びが可能でパウダーファンデーションのように手軽に使えるという一挙両得なところが最大の魅力です。
私も、約2年前にクレ・ド・ポー ボーテのクッションファンデに出会ってからその魅力の虜に。とくに不満もなく、むしろ感動し続けながらこれまで過ごしていたのですが、最初に使ったのがこのアイテムだったから素晴らしく感じているだけで、他にも自分に合ったクッションファンデがあるのでは!? しかも、マスクに色移りしづらいクッションファンデならなおさら嬉しい! そう思い立ち、気になっていたゲラン「パリュール ゴールド クッション」と、ディオール「プレステージ ル クッション タン ドゥ ローズ」を試すことにしました。
クッションファンデとは思えないナチュラルな仕上がり。
驚くほどのみずみずしさで、肌なじみが抜群。自然なツヤ感を演出してくれます。ただし、言葉を選ばずにいうと少し水っぽい。それゆえに、容器が汚れやすいのが難点です。クッション部分がメッシュタイプで残量がわかりやすく(スポンジタイプのクッションファンデは本当に残量が見えづらい!)、パフに取りやすいのは◎。薄づきで、他の2点に比べるとカバー力は弱めです。重ねるといいのかもしれませんが、水っぽいテクスチャーなので重ねるほどヨレやすくなってしまいます。サラッと仕上がりつつ、うるおいは保ってくれるので、メイク後の乾燥が気になる方、ナチュラルメイクがお好きな方におすすめのファンデです。SPF25・PA++で、紫外線が強い季節は日焼け止め効果がある下地が必要かも。
パリュール ゴールド クッション 15g/ゲラン(Guerlain)
※使用色:00Nアイボリーベージュ
つけている間はもちろん落としたあとも美肌。
私が人生で初めて出会ったクッションファンデにして、クレ・ド・ポー ボーテの沼に沈むきっかけになった一品。下地要らずで忙しい朝もパパッと使えるうえ、肌の色ムラやくすみ、多少の小ジワはカモフラージュして、うるっうる、ツヤッツヤの美肌に仕上げてくれます! 同ブランドの最高傑作といわれる「ラ・クレーム」と同じスキンケア成分が含まれているので、落としたあとも肌がうるおっている気がします。本当はダメなことだとわかりつつ、疲れ切って帰宅した日にメイクを落とさず寝てしまうこともよくあるのですが、このファンデを使ってからほとんど肌荒れを起こしたことがありません。ただし保湿力が高そうなトゥルッとしたテクスチャーがゆえに、フェイスパウダーとの相性はイマイチ。マスクにもしっかり色移りしてしまいます。
タンクッションエクラ 12g/クレ・ド・ポー ボーテ(Clé de Peau Beauté)
※使用色:オークル10
マットなツヤ肌に仕上がって、マスク着用時は最強!
約500枚(!)のバラの花びらのパワーを配合しているためか否かはわかりませんが、つけた瞬間に肌への負担が少ないのがわかる心地よさ。バラの華やかな香りも相まって、優雅な気分にしてくれます。テクスチャーは、他の2品に比べるとやや固め。薄づきながら、ちょっとした毛穴やくすみは目立たなくしまうほどのカバー力があります。そうなると、時間経過とともに乾燥するかもしれないという心配が出てきますが、スキンケア効果のおかげか、朝つけてから夕方まで肌の調子は良好でした。クッションファンデは、みずみずしい仕上がりが多いという印象でしたが、マットなツヤ肌になれるこのファンデは、フェイスパウダーを重ねても崩れにくく、マスクへの色移りもしづらい。しかもSPF50・PA+++で夏も活躍しそう。少なくともマスク着用が欠かせない間は、このファンデを愛用することになりそうです。
プレステージ ル クッション タン ドゥ ローズ 15g/ディオール (Dior)
※使用色:010アイボリー
文・写真/仲村智美