白髪もうねり毛対策も! 美髪を取り戻すには、頭皮ケアをはじめたもん勝ち!
白髪ビギナーさんのための白髪対策やカバー法をお届けするこの特集。キラッと光る白髪が気になる…、そんなあなたは必読です! エイジングのサインでもある白髪のためのケアは、年齢とともに増す、髪のうねりやペタンコ髪などの複合的なお悩みにも効果を発揮します。
第1回で教えていただいた頭皮環境を整えるためのシャンプーに続いて、今回はより攻めの頭皮ケアとおすすめアイテムをピックアップ。美容エディターであり毛髪診断士として活躍する、髪と頭皮のスペシャリスト・伊熊奈美さんに引き続き教えてもらいます!
プロフィール)
伊熊奈美さん。美容エディター、毛髪診断士。女性誌で美容企画を担当したのち、フリーの美容エディターに転身。美容誌、ファッション誌での美容企画の編集、記事執筆のほか、大人女性のためのヘア情報サイト「HAIRISTA(ヘアリスタ)」を監修、一般女性や美容師に向けた毛髪セミナーを行うなど幅広く活躍。
難しく考えない! ながらケアでも効果は十分にある!
シャンプーで頭皮環境をクリーンに保ったら、さあ、頭皮に栄養を与えるべく本格ケアを! となるわけですが、イマイチ面倒くさそう、難しそう、続かない…といった悩みが多いもの。何からはじめたらいいですか?
「いちばん簡単なのは、シャンプーする時に一緒にマッサージしてしまうこと。前回お話したシャンプーブラシ(『オリジナルスカルプ設計 頭皮と髪に最適なブラシ(まかないこすめ)』と『ヘッドスパスキャルプブラシ(ラ・カスタ)』)は、地肌を洗い、汚れをかき出すだけでなく、頭皮全体の血行を促進するのにもとても効果的です。力を入れる必要はありません。くるくると頭頂部に向かって地肌を軽く揺らすような感覚で動かしてあげるといいですね。まずは毎日必ず行うシャンプーの“ついで”にできるものからはじめましょう」
お風呂上り後に頭皮化粧水を使うという手もある。
「最初はシャンプー中にマッサージからはじめて、もう少しがんばってやってみようかなという人は、お風呂上がりに頭皮化粧水を投入してみてはいかがでしょう。クリーンな状態になった頭皮にうるおいを与えるとともに、なじませるように頭皮を動かすことで血流もアップします。栄養を頭皮に行き渡らせるには、血行を促すことが欠かせません。
ちなみに、髪は東洋医学では『血余(けつよ)』と呼ばれるのですが、これはこの字のごとく、血の余りという意味。内臓や四肢、身体の必要なところに先に栄養が行き渡ってから、最後にやっと栄養が回って来るのが髪と頭皮なんです。つまり、栄養が足りていなければ、髪と頭皮は後回しになってしまいますし、年齢によって代謝が落ちてくると体の巡る力も弱くなり、さらに栄養が届いてくれません。だから、頭皮にまでしっかり栄養が行き渡るるようにまずはアウターケアを。外から頭皮を動かしてあげることが大切なんですね」
意識していないとどんどん老化が加速……怖すぎます💦
「そう、でも決して難しくは考えないでくださいね。『マッサージすると、コリがほぐれて気持ちがいいな』『この香りが好きだな』『頭皮がヒヤッとして爽快』など心地いい習慣として続けてみる。そのくらいラクに考えるので十分です。そこで、テクスチャーや香り、使用感のよい、続けたくなるアイテムをご紹介しますね。
メルヴィータのインディゴオイルプレオイル シャイン&スカルプ(メルヴィータ)はシャンプー前に使うタイプ。優れたデトックス力を持つインディゴをオイル化したもので、頭皮の皮脂バランスを整えてくれます。するするとなじみがいいので塗布後、軽くマッサージをして栄養を巡らせ、シャンプーで洗い流すと頭皮がスッキリとうるおいます。インディゴオイル シャンプー シャイン&スカルプ(メルヴィータ)とインディゴオイル コンディショナー シャイン&スカルプ(メルヴィータ)もセットで使うと、よりインディゴの効果を受けられますよ」
「アヴェダのインヴァティ アドバンス ヘア&スカルプ エッセンス(アヴェダ)は栄養補給効果が高いのが特徴。特に細い髪質の方が使ってすぐに根元がふんわり立ち上がるのを実感できるはず。アーユルヴェーダにも使われる植物の香りは独特ですが、これもまた安心感というか、クセになります」
「最後に髪と頭皮の信頼のブランド『ケラスターゼ』。ケラスターゼ デンシフィック DSアドジュネス(ケラスターゼ)はお風呂上がりに使うタイプ。白髪の悩みにアプローチする画期的な商品で使い続けているファンのかたも多いですね」
「ケラスターゼ CH マスククロノロジスト(ケラスターゼ)はシャンプー後にインバスで使える点が便利。頭皮を健やかに導き、白髪だけでなく、あらゆるエイジングの髪悩みを改善します」
エッセンスを塗布した後のマッサージの方法が知りたい。
「自分の手でマッサージするのは疲れますし、続けるのが面倒になってしまうので、おすすめは“ブラッシング”です。ブラッシング用のブラシを使ってザザッとかき上げるだけでOK。ブラシの動かし方は上から見たときに『×』を描くように、左の生え際から右後ろへ、右の生え際から左後ろへ向かってとかすのがコツです。
お風呂上がりに頭皮化粧水をつけた後のほか、いつでも行ってOK。頭皮がこったかなと感じたらとかしてみましょう。心地よい刺激で頭皮がほぐれて持ち上がると顔の印象もキュッと引き上がり、リフトアップの効果も期待できます。
このとき、頭皮のブラッシング用のブラシはクッション性があって面積が広く、ピン先がループ状や球になっているタイプを。頭皮への当たりがやさしいものを選んで。
『アッカカッパ』のブラシはどれも秀逸。中でも『プロフェッショナルヘアブラシ プロテクションスカルプNo.946』は独自の形状で髪と頭皮をデリケートにブラッシングしてくれるブラシです。パドル形状の面の広いタイプもあるの、好みの1本を持っておくといいと思います」
では最後にインナーケアについても教えてください。
「はい。身体と同様、髪と頭皮の健康には偏りがなくバランスのよい食事が大切ですが、特に亜鉛と鉄分を意識したいですね。鉄は血を作る成分で、亜鉛は細胞の生まれ変わりに必要な成分。先ほども話しましたが、髪は『血余』。特に女性は貧血になりやすいのでしっかり血となる栄養素を摂りましょう。亜鉛は牡蠣や赤身肉、豆腐などに多く含まれ、鉄分はほうれんそうなどの緑黄色野菜やレバー、あさりなどに多く含まれます。
ただ食事だけで摂るのは大変なので、サプリも上手に取り入れてみて。最近は髪のための栄養素がバランスよく配合されたサプリも発売されています。薄毛の悩みだけでなく、髪と頭皮に栄養を与えるためにもおすすめ。『バイエル薬品』の『カミエル』はスーパーフードミレットをベースに、3種類の美容サポート成分をバランスよく配合。世界で人気の美容サプリで、今年日本人向けに処方されて発売されました。
こうした髪用サプリは他にもいろいろ出ているので、はじめやすいものから取り入れてみてください」
年齢とともに栄養が届きにくくなってしまう髪と頭皮。内外からのケアで栄養を行き渡らせることが、白髪対策はもちろん美髪づくりにも欠かせません。次回は気になる白髪のカバー法をお届けします!
撮影/池田敦(静物・Pile Driver) 取材・文/杉浦凛子