<平均年齢35歳 白髪問題発生！ でも、策はある>Vol.1

ふと気づいたら、顔まわりや分け目に白い髪がキラリ。やだ、これ、もしかして白髪…!?と、戸惑いはじめているあなた！

少し前からチラホラしはじめたけれど、イマイチどうしていいかわからない、このまま増えたらどうしよう…？と、誰にも相談できずにいるあなた!!

そう、白髪の悩みは個人差があるから友達にも話しにくいし、なかなか深刻な問題。

そこで【.&cosme】では白髪のお悩みにお応えするべく、最新の白髪の対策法からカバーの仕方、白髪染めした後のヘアケア法までご紹介します。

美容エディターであり毛髪診断士として活躍する、髪と頭皮のスペシャリスト・伊熊奈美さんにお話をうかがい、全４回にわたってお届け！

プロフィール）

伊熊奈美さん。美容エディター、毛髪診断士。女性誌で美容企画を担当したのち、フリーの美容エディターに転身。美容誌、ファッション誌での美容企画の編集、記事執筆のほか、大人女性のためのヘア情報サイト「HAIRISTA（ヘアリスタ）」を監修、一般女性や美容師に向けた毛髪セミナーを行うなど幅広く活躍。

エイジングの代名詞的存在である白髪。見つけた時のショックと言ったら…。初めて白髪を発見したら、まず何からはじめたらいいのでしょう？

「白髪発生の平均年齢は30代半ば。そして35歳の女性の約半数が、白髪が出始めているというデータがあります。よく『25歳はお肌の曲がり角』と言いますが、まさに女性にとって『35歳は髪の曲がり角』なんです。だからまず、気になっても自分だけじゃない、30代になれば多かれ少なかれ気にしている人はそれなりにいると安心してくださいね。

では、なぜ白髪になるか。原因としては加齢や遺伝が挙げられ、確かにこの２つが大きく締めています。ですが、ほかにも日常生活でのストレスや栄養不足、睡眠や運動不足など生活習慣が原因となってエイジングを加速させていることも多いんです。そこで、ファースト白髪世代の方にまず見直して欲しいのが、実はヘアカラーです」

「今の30代〜40代の女性は、黒髪が好きでこだわっているという人以外は、ほとんど20代の頃からずっとヘアカラーをしてきている世代ですよね。もちろん、カラーリングが直接的に白髪を招くわけではありませんが、カラー剤に含まれるアルカリ剤や過酸化水素といった成分が頭皮に残留してしまうと、頭皮にダメージを与えてエイジングを促進してしまうという悪循環が起こりやすいんです。

また、紫外線を浴びれば、活性酸素が発生しやすくなり頭皮の酸化、つまり、老化の原因になってしまいます。

でも、ヘアカラーはやめられないですし、いろいろな髪色やカラーデザインを楽しみたいですよね。今のカラー剤はずいぶんと進化していて、以前ほど髪へのダメージも強くありませんし、カラーによって髪のツヤがアップして仕上がることも。

ですから、『ヘアカラーをした後の“頭皮ケア”を今よりちょっとがんばってほしい』というわけなんです。それだけで頭皮環境はずいぶんとよくなるはずです」

「まずは美容室でヘアカラーをしたら、ヘッドスパも一緒にしてもらいましょう。もちろんヘアサロンではカラーの後にきちんとシャンプーしてくれますし、髪のケア剤などを使ってくれるヘアサロンもありますが、それでも微細なヘアカラー剤の残留成分を落とすにはヘッドスパでディープクレンジングをすることが最適です。今はショートクイックスパのような短時間でできるメニューも増えているので、お金や時間があまりない時でも安心」

「さらにヘアカラーをした後の１週間はカラー後専用のシャンプーに切り替えて。専用のシャンプーは髪色のキープやツヤアップのために使うものだけでなく、実は過敏になった頭皮を整えてくれる機能のついているものもあります。ヘアカラー後に特化してつくられているだけの効果があるんですよ」

「やさしく洗えて、ツヤを与えてくれるうるおい効果の高いものを選ぶといいですね。

『ダヴィネス』はどの製品も納得のいく使い心地と機能性にも優れ、タイプ別のシャンプー＆トリートメントが揃うおすすめのブランドのひとつです。こちらの『ミヌシャンプー（ダヴィネス）』と『ミヌコンディショナー（ダヴィネス）』はヘアカラー毛専用のもの。ほかにもカラーの染料が入った『アルケミック』というシリーズもあり、そちらはより色持ちを重視したタイプです」

「また、ヘアカラーして１週間が過ぎたら、ふだん使いにはアミノ酸系のシャンプーがいいと思います。人によってはマイルドで泡立ちが物足りないと感じるかもしれませんが、それは洗浄成分がやさしいからこその証し。

最近のおすすめブランドは『オラプレックス』。補修効果も高く、今注目されています」

「炭酸の効果で毛穴に詰まったしつこい汚れや皮脂などを落とし、頭皮のエイジングを予防してくれます。毎日のシャンプーは優しいアミノ酸系を、週１〜２回のディープクレンジング用としてこちらは使って欲しいですね。何よりすっきりとした洗い上がりが心地いいですし。

最近の新製品の中でイチ押しが『クロナ クレンジングスパシャンプー スミ（ミルボン）』です。カラー直後に使う炭酸シャンプーとして開発されているため、カラー剤の残留成分も、配合された炭成分が穏やかにすっきり落としながら、褪色を防ぐ効果もあります」

「指の腹でくるくると地肌を洗い、頭の頭頂部に向かって持ち上げるように洗うのが理想。ですが、なかなか上手にできないもの。そこでぜひシャンプーブラシを使ってみてください。力を入れなくても頭皮にフィットし、汚れを落としてくれます。おすすめはこのふたつ。

ひとつめは『オリジナルスカルプ設計 頭皮と髪に最適なブラシ（まかないこすめ）』は、まさにそのネーミング通り！　毛髪診断士の本山典子先生が監修したブラシで、ピンの長さ、やわらかさ、配列が考え抜かれた地肌を心地よく癒してくれるブラシです。乾いた髪にも使えるので、私はデスクまわりにも置いておき、仕事に疲れたときにくるくるマッサージしています。

そして『ヘッドスパスキャルプブラシ（ラ・カスタ）』は極細と中太の２種類のピンが毛穴の汚れをすっきり洗浄。頭皮にピタッとフィットする感じにハマりますよ」

白髪は頭皮のエイジングのサイン！　白髪予防にはまず頭皮環境をクリーンに保つ、シャンプーの見直しからはじめましょう。次回はさらに攻めの頭皮ケアについてうかがいます！

撮影／池田敦（静物・Pile Driver）　取材・文／杉浦凛子