生きていれば、楽しいことばかりじゃなくて、ストレスまみれの日もありますよね。心ない人からの攻撃を受けて身も心もくたくた、髪も肌もパサパサになって。もちろんわたしもそんなことを山のように経験しましたが、闘わずしてここまできました!
その陰の立役者がコスメです。これまで支えてくれた、わたしにとって名品コスメをご紹介します。みなさまの心も支えてくれますように、願いを込めて。
パリで“闘わない生き方”を選んだわたしの相棒は、ヘアコスメでした。
ライターという仕事が大好き。辛いことも楽しいこともあるけれど。人間関係においては編集者からのパワハラは何度も経験。わたしは群れない、媚びない、営業しないを身上としていたからか、同業者からの嫉妬、嫌がらせなども数多くあって…。でもこういう時、応戦=同じ土俵に上がるのが嫌なので鎮火するのを待ちます。
毎日、考えないようにしても心はささくれていきます。肌だけでなく、髪も頭皮まで乾燥してダメージが! わたしの身体と心がこの状態を修復するために必要なのは、本能で手にしたいと感じたコスメの持つ力。不思議と、必要だというものに出会えるのです。
たまった凝りをほぐして、しぼんだ肌と髪、心に頑張っていこうと後押しをしてくれるかけがえのない存在! 今回はそんなストレスで髪と頭皮が思わぬダメージを受けていたのを、立ち直らせてくれた相棒を紹介します。
連日の打ち合わせは怒り爆発で髪も爆発!?
食の専門雑誌のライターとして、パリで「日本食&焼酎ブーム」という特集の仕事の依頼を受けたときのこと。パリへの出張前日、編集者からとんでもないオーダーを受け……そこに至るまでの手間やストレスで首も肩もガチガチになってしまったのです。
わたしの髪は、くせ毛に縮毛、量も多く、乾燥も激しくとにかく扱いにくい。だからヘアケアは、スキンケアより手がかかります。
パリ出張前から、時間がなく、髪をしっかり乾かさないですぐにまとめていたのも起因したのか、頭皮がカチカチに。ヘアオイルをいつもどおりなじませてもうまく仕上がらない。移動の飛行機内も乾燥がはげしく、肌の対策は考えていたけれど、「ヘアケア製品を一式持ってきたから、髪はパリでお手入れ」と考えていました。が、ホテルに到着したら入っていない! 一式揃えた、最強のアイテムたちが!! あ然…このツヤを失ったクセ毛のバサバサに広がった髪、どうしよう!?
髪と心の乱れは、ケラスターゼのヘアオイルで幸せ気分に♡
手元にあったのは、家を出るときに髪になじませたクセ毛の最強の味方、洗い流さない「ディシプリン DP フルイド オレオ リラックス(ケラスターゼ)」と、ヘアゴム2本のみ。撮影スケジュールを詰め込んでいるため、買い物時間はない。このヘアオイルを眺めていたら、当時のケラスターゼの広報担当だった、エレガントでポジティブで優しくて、髪と頭皮の知識も豊富なMさんの顔が浮かんできました。そのMさんに「頑張れ」と言ってもらっているような気持ちもして、心があたたかくなり前向きに。
出張中、洗髪後、手ぐしで髪全体を整えながら乾かしてこのヘアオイルを、いつもの倍の時間をかけて丁寧に、クセのひどい部分から毛先になじませて。そして髪をひとつにまとめてヘアゴムでシニヨンに。部屋に広がるヘアオイルの高貴な香りと、指通りの良さに日々だんだん心も落ち着き、髪に艶も宿り始めて…なんとか救われたのです!
文・写真/吉田ゆう子