スキンケアを中心に長年取材を続けてきた筆者が、自身の実体験から学んだ『フェイスマップ』。内臓も心もすべて顔にサインが出ている⁉ さぁ一緒にあなただけの地図を歩いていきましょう。
皮フは呼吸器の一部、花粉症の時期にはハチミツなどで養生を
冬から春に向けて花粉症の方にとってはツラい時期ですね。花粉症の症状である鼻水・くしゃみ・咳も、皮フの乾燥や荒れ、かゆみなども、FACEMAP(フェイスマップ)の視点ではおおよそ「肺」の問題。ここでいう肺とは呼吸器全体。皮フは鼻、喉、気管支、肺と同じ呼吸器であり、互いに深い相関関係があります。
肌が乾燥して不快感が募る、むずむずかゆくなる、肌あれがひどくなる、という方は、肺=(呼吸器)が弱まっている証。鼻水が出るために鼻下が荒れるだけでなく、肺(呼吸器)の状態はダイレクトに肌に表れ、肺の反射区である頬やフェイスラインに深刻な乾燥がおこりやすいようです。
花粉症の時期に肌の乾燥やかゆみ、荒れがひどくなる方は、肺(呼吸器)をしっかりケアすること。喉と肺を潤してくれるハチミツを朝晩なめるのが簡単でおすすめです。マヌカハニーは特に抗菌力が高く、風邪の予防にも一役買ってくれます。
あぶらっこいものと白砂糖をひかえて、呼吸器と腸内環境をよくする白い野菜をたっぷり摂りましょう。
意外に思われるかもしれませんが、食べ物と肺(呼吸器)も深い関わりがあります。
あぶらっこい高脂肪食は肺の粘膜を乾燥させ、頬からフェイスラインにかけての肺の反射区に「不快な乾き」を生じさせます。白砂糖の摂りすぎによっても呼吸器粘膜が乾燥し、鼻がつまりやすくなったり喉がイガイガになったり、風邪をひきやすいなどの不調が出るのをご存じでしょうか。
試しに高脂肪食品と白砂糖をしばらくセーブしてみてください。大根やカブ、れんこんなどの肺にいいといわれる野菜をたっぷり摂りましょう。ちょっとした心がけで呼吸器の状態はぐっと良くなります。
近年は花粉症と腸の関わりにも注目が集まるようになりました。乳酸菌などで腸を整えると花粉症などにもよい影響を与える、といわれています。FACEMAPでは肺(呼吸器)と大腸はリンクしており、腸内環境を整えると肺(呼吸器)も整ってくるととらえます。腸を整える食品を積極的に摂るようにしましょう。
花粉症シーズンの「むずむず乾燥」を阻止する、とっておきの○○配合コスメとは?
花粉症が気になる時期のスキンケアは、顔に直に花粉がつかないようにプロテクトすることから。
○外出の際はめがねやマスクなどで防御する
○髪はしっかり束ねて花粉がつきにくい状態にしておく(顔にかからないようにする)
○帰宅したら花粉が着いている衣類をすぐに着替える、
など日常生活の心がけが不快感を軽減することにつながります。
帰宅後のスキンケアでは、肌を乾燥させない配慮がありながら花粉が付着したメイク汚れをしっかり取り除けるクレンジングを使用し、さらに洗顔料で泡洗顔をしましょう。
花粉をしっかり取り除いた後には、肌の角質層のバリアを作っている細胞間脂質(セラミド)の不足を補う化粧品でケアを。細胞間脂質の不足は冬から春にかけての乾燥をさらに悪化させるため、スキンケアアイテムは脂質がしっかり配合されているかチェックしましょう。細胞間脂質を補う効果が高いコスメは、内側から染み出てくるような不快な乾燥を阻止するのにおすすめです。
アクセーヌの化粧水は花粉症の時期にめちゃ頼りになる「お守り的化粧水」です。保湿効果が高いだけでなく不快な乾燥が鎮まる感覚。
激しい乾燥をケアする鉄板のエリザベスアーデン「セラマイド」オイル美容液。セラミド1、3、6を組み合わせて配合してあり、バリア機能を強化し、しっとり吸い付くような肌に。
敏感肌の保湿とプロテクトにはラロッシュポゼのフェイスクリームを。肌が保護膜で包まれている安心感があります。
文・写真/奈部川貴子