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Inner Care】【COLUMN

2020.06.21

「白髪はあってもいい」って、どうでしょう?

自分で決めることが哲学!?

今回から心機一転テーマ「哲学する」がスタート。哲学者の視点から、美容やトレンドなどを紐解いていきます。

早速ですが、「哲学する」とは、自分に相応しい服を選ぶことです。種類、サイズ、色合いなど、自分で決める。雑誌の真似コーディネートでは、どうにも決まらないですよね。服のコーディネートに喩えましたが、哲学するということは、「自分」で決めていくこと。情報やうわさで決める人は、余分なブツを見にまとわなくてはいけません。そんなブツ捨てましょう。哲学をする人は、余分なブツを捨てられ、すっきり生きられるんですよ。

男ってのは、女性からすると流行に疎い自分勝手なヤツらかもしれませんね。そんな男の一人ですが、女性哲学者ボーヴォワールなどの哲学研究をしてきた男からのアドバイス、一つ、いかがでしょうか。

「白髪はあってもいい」って、どうでしょう?

え?なんですか?「白髪を染めずありのままで」という風潮になってるんですか!知らなかった!
はい、デタ。女性の気持ちを理解しない男の無頓着ですねぇ。すいません。

でもここからちょっとおつきあいください。

そもそも、「白髪の女性が輝いていて素敵」ってことじゃなく、「輝いている白髪の女性が素敵!」ってことなんじゃないですかね?
ま、ぶっちゃけ、輝いている女性は、小悪魔のような八重歯だって、そばかす&鼻ぺちゃだったとしても、輝いているのです。

だから、白髪があろうが(なかろうが)、あなたが輝いていれば、白髪があなたの魅力にモーレツに貢献する!ってことですね。「あの人、白髪があってもあんなに素敵!」なんてね。

でも、ギャクパターンもあることも忘れちゃいけません。輝いてなければ、白髪はあなたの足を(髪も?)引っ張ることでしょう。

世間の風潮や噂は自分の舞楽をみつけるためのプレゼント

「白髪があっちゃダメ」とか「白髪があってもイイ」とか、ま、これらは世間の風潮というか、世界からのあなたへのプレゼントと思っときましょう。あなたの美学をみつけるためのプレゼントです。だから、それに乗っかるのも、そこから逸れるのも、あなた次第。

ボーヴォワールがこんなこと言っていますよ。

「世界とわたしたちの関係は、そもそも決定されているのものではありません。それを決定するのはわたしたちなんです(『人間について』より)」

ちなみに、ボーヴォワールという女性哲学者。もちろん輝いています。もうキラッキラです。若いころからのマドンナが、老いてなお、そのままマドンナとして世界という舞台に立ち続けました。もちろん、年齢相応の白髪はあってもなお魅力的。

でもそれは、「白髪があっても輝いていられる」という流れに乗ったからではありません。

彼女には「輝いていたい」という気持ちはありませんでした。常に、世界と自己との関係をフレッシュな状態で維持しようとしていただけです。

大切なのは、精神がフレッシュでいること!

ボーヴォワール同様、大切なのは、常に精神がフレッシュでいることです。

だから、「これじゃなきゃ失格」とか「これで得点アップ」などのような、世界からの抑圧(ま、一種の妄言でしょう)に、惑わされないことです。「これでいいや」に固着した時から、あなたの精神は老化しはじめます

ぶっちゃけ、肉体的な老いなど問題になりません。だって老いの象徴である「白髪」も、精神がフレッシュでいれば、魅力になるんですからね。

あ、そうそう!フレッシュと若作りを混同しないでくださいね。

白髪を魅力にするのも、ダメージにするのも、あなた次第。

「キラキラと輝いていたい」、そんな気持ち、よーくわかります。私だって、妻や娘には、やっぱり輝いていてほしい。

でも、大事なのは「輝いていること」じゃないんです。

「フレッシュでいること」、なんですね。

あなたは、いつ、どんなときに「フレッシュな自分」を感じられますか?そんなあなたを、「すてきだな」と思うはずです。あるいは、「つきあいたいなぁ……」とかね。

世界との関係は、あなた以外の誰かが、あるいは、世間の評価が決定していくものではありません。あなた自身が、決定していくのです。

白髪を魅力にするのも、ダメージにするのも、あなた次第。

女性への感謝は人一倍の、哲学者からのお話でした。

 

ちなみに、「ありのままの自分」なんてものは、ありませんよ。いつかそれについてもお話できるといいですね。

 

文/大竹 稽