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Inner Care】【COLUMN

2020.01.02

世間の「正論」に惑わされず、自分の感覚でコスメ選び。

個人や企業のコンサルタントを行う筆者が、彼らとかかわってきたなかで気づいた化粧品の力。それは、人生をシフトするきっかけにもなるほどのものだった⁉ 自分の人生、自分が主役‼ 次への一歩の背中を押してくれるストーリーをお届けします。

イギリス帰りのアラサー女子の厳しい就活!?

私のセッションを受けてくださるのは、40代以降の方が多いのだけど、たまに20代後半の方もドアを叩いてくれる。3年前にお越しになったY美さんは、すらっとした長身で顔も小さく、昭和生まれと平成生まれの差を感じてしまうほどカッコいい女性だ。

 

彼女は、大学からイギリスに留学し、そのままデザイン会社に就職したが、思うところあって日本に帰ってきた。日本でのキャリアがないため、就職で苦戦しているとのことだった。

実際に、デザインしたものを見せてもらったが、色使いが独特でセンスがあり、好感が持てた。

 

今回の彼女の相談は、自分の就職に関して助言をしてくれる友人たちとの関わり方について。

就職が決まらないことも辛いが、それ以上に、仲良くしたいはずの友人たちと会うことが辛いのだという。

日本で働く30前後の友人たちの「正論」とは。

彼女は友人たちの、「正論」に悩まされていた。

 

久しぶりに会った高校時代の友人たちは、社会人7年目。苦労しながらも仕事を覚えてきて、今がある。なかなか仕事が決まらない彼女に、彼らはさまざまな助言をしてくれる。

 

  • 日本での経験がないのだから、採用してもらえたら、それだけで儲けものである。
  • 理想は単なる夢。だから早く理想を捨てよう。
  • クリエイティブ業界で第一線の仕事をしている人はほんの一握り。

 

言うことはみな同じで、ほぼこの3つだった。

 

確かに、正論と言えば正論。でもなぜか、不快感が残る。

いわゆる「正論」の裏にある嫉妬や怒り。

人が正論を言う時、「失礼かもしれないけれど」とか「嫌な気持ちになるかもしれないけれど」などと前置きすることが多い。要は、失礼なことを言っているし、嫌な気持ちにさせることを知っているのだ。「教えてやろう」といった上から目線的なエネルギーが含まれることもある。

「そうかも」と思う反面、モヤモヤや不快感が残る。

 

私の推測では、Y美さんの友人たちの「正論」には、無意識のうちに「お前は俺らが苦労している間に、海外でのんびり仕事をしてきたくせに」という嫉妬や怒りにも似た感情が含まれていたのだろう。

 

そんな彼女への私からのアドバイスは以下の3つ。

 

  • 友人と仲良くしてもいいが、転職に関することは相談しないこと。
  • 一念岩をも通す。クリエイティブな仕事がしたかったら、自分の力を信じて、研磨すること。
  • 世の中は正論通りではない。未来は自分でつくれると信じる。

 

と、ここまで、書いて、自分でも時折、家族にいわゆる「正論」を言っていることに気づく。

そんな時は要注意。自分自身が、何らかの報われない感にさいなまれている信号かもしれないからだ。

正論よりも自分の感覚を大事にしよう。

Y美さんは、「ダメ元で果敢にチャレンジしてみます」と言って帰って行った。

そして昨年暮れに、誰もが名前を聞いたことがあるクリエーターのもとで働いていると、連絡がきた。彼女が携わったという広告は私も目にしたものだった。

 

そうだ、チャンスはいつも「正論」以外のところにある。

だから人生は面白い。

正論よりも、自分の感覚や、意志を大事にしたいものだとつくづく思う。

コスメでも同じことが言える。このタカミの青い瓶で有名なタカミスキンピール(タカミ)

発売された14年前には「肌表面をはがすもの=危険」と言う世間一般の「正論」で近寄らなかった。

ところが、友人からプレゼントされ使ってみたら、肌の調子がとても良くなった。

そもそも、この製品は肌表面をはがすものではないし、生まれ変わる肌の代謝を整えてくれる優秀なお役目を担ってくれる製品なのである。

 

私は毎朝、洗顔後、化粧水の前に使用しているが、ずっと優秀さを発揮してくれている。

 

どんなことでも、モノでも、他人が言う「正論」に惑わされることなく、実際に使って、体験して自分に合うものを選ぶべきなのである。

Y美さんは本当によくがんばったと思うし、今後の彼女に私はエールを送りたい。

 

文・写真提供/井上野乃花 撮影/池田 敦(静物 Pile Driver)