スキンケアを中心に長年取材を続けてきた筆者が、自身の実体験から学んだ『フェイスマップ』。内臓も心もすべて顔にサインが出ている⁉ さぁ一緒にあなただけの地図を歩いていきましょう。
最近、“肝臓美容”というキーワードを耳にしませんか?
肝臓といえば添加物や薬物、アルコールなど体内に入った毒を分解する「解毒」の臓器。実は肝臓と肌って蜜月関係にあるのをご存じでしょうか?
顔の反射区理論フェイスマップでは、肝臓に最も負担をかけるのは怒りの感情だと考えます。眉間に筋が入る、こめかみに青筋が立つなどといわれるのは、怒りの感情によるもの。端から見てもわかりやすい怒りっぽい人だけでなく、発散できずに怒りを内に溜め込みやすい人も要注意。他人に対する怒りや会社などの組織に対する怒りを延々溜め込んでいるようなら、環境を変える試みも必要かもしれません。
肝臓への負担がもっとも顕著に出てくるのが目です。目の充血などの問題や目の回りのトラブルとしても現れやすい傾向にあります。
怒りの感情は肝臓を疲れさせて解毒機能を低下させ、解毒しきれなかった毒を皮膚から排出しようとして肌あれや吹き出物を作ります。肝臓疲れでグルタチオンという物質が減れば、黒色メラニンが増えてシミ体質になります。
このような肝臓疲れによるトラブルは、肝臓や胆嚢の反射区に現れやすい傾向があります。
肝臓への負担といえば過剰なアルコール摂取も問題です。日々怒りの感情を溜め込んでいるとお酒も増え、肝臓疲れが増長します。日本酒1合のアルコール処理にかかる時間は約4時間。適量といわれる量でも肝臓にはかなりの負担です。
では怒りの感情を溜め込んでいると自覚している方やお酒大好きの方は、どのように「肝臓ケア」をするべきでしょうか? その方法をご紹介します。
怒りの感情を手放すためのセドナメソッドを実践する。
セドナメソッドは1974年にアメリカのセドナで開発された感情の解放手法です。怒りなどの強烈な感情をしっかり見つめ自分自身から手放していくセルフケアワークといえます。この本を読んでいると、特定の人に大して強い怒りを延々抱えているのは、その人に執着や固執があるからだと気づいていき、手放さなければバカバカしいと思えるように。また自分の怒りの感情を深く掘り下げるので、なぜ怒っていたのか?その理由も明快になります。具体的な方法は本に掲載されているので、ビギナーでも手軽に始められます。
コーヒーに含まれるポリフェノール、クロロゲン酸を摂る。
クロロゲン酸は非常に抗酸化力が高いため、肝機能をサポートしてくれるようです。世界各国のリサーチ機関から「コーヒーを飲む量が多いほど、アルコール摂取による肝硬変リスクが下がる」「毎日4杯以上コーヒーを飲む人は全く飲まない人に対してアルコール性肝硬変の発症率が5分の1になる」というデータが報告されています。中には20年以上の研究結果もあり、コーヒーのクロロゲン酸による肝臓サポート効果は信用していいようです。特にグリーンコーヒーはクロロゲン酸が多いことで有名。コーヒーの飲み過ぎは胃に負担となるので胃が弱い方は気をつけなければなりませんが、、、、。
おやつはプルーン&サツマイモ、食事にはゴボウ
クロロゲン酸はコーヒー以外には、ゴボウ、プルーン、サツマイモに豊富に含まれています。きんぴらごぼうなどのゴボウ料理を積極的に食べ、甘いものの代わりにプルーンやサツマイモでおやつを摂ることも「肝臓ケア」として有益。
フォアグラ・あんきもなどの動物性脂肪を徹底して避ける。
脂肪肝というように、動物性脂肪は肝臓に負担をかけます。肝臓とともに働いている胆嚢は油の代謝に大きく関わり、胆汁が油の消化吸収を助けています。油っこいものを食べ過ぎると肝臓と胆嚢に負担がかかり、肝臓や胆嚢のゾーンを硬くして深いシワが出来やすいのです。眉間の深いシワはその典型といえるでしょう。
イボや吹き出物などが出ている場合には、油の代謝がうまくいっていないための排出と考えましょう。
避けたいのは以下の動物性脂肪食品です。
フォアグラ あんこうのきも 牛脂 牛ばら肉 牛サーロイン 牛リブロース
豚バラ肉 サラミ ベーコン 生クリーム(乳脂肪) ラード マーガリン バター
マカダミアナッツや松の実、くるみなども脂肪含有量が高いため、摂りすぎには気をつけましょう。
肝の働きをサポートする酸味を取り入れる。
東洋医学では肝の働きを助けるために、酸味の食材を摂ることを推奨しています。レモンなどの柑橘類や梅、お酢などを意識的に摂るようにしましょう。
怒りの感情や過剰なアルコールで肝臓に負担をかけている現代女性には、ぜひ日々の「肝臓ケア」を習慣にしていただきたいものです。
文・写真/奈部川貴子