白髪染めから「ゼロテク」に切り替えよう。
白髪染めが実は白髪の原因に!? そんな耳を疑うような噂の真偽を確かめるべく、人気ヘアサロンに直行。髪に悩みを持つ大人女性から絶大な支持を得る『SHEA. 』佐藤幸治さんに、噂の真相をお聞きしました。
薬剤が頭皮に付くと、水分量があっという間に0%に!
――白髪染めが逆に白髪を増やしている、そんな衝撃的な噂を聞いたのですが、本当ですか?
「はい、科学的にそういったデータが実はあるんです。白髪染めを塗る際、頭皮にまで薬剤がついてしまっているケースがあります。これが白髪の原因の一因になっていると考えられています」
――白髪染めの薬剤が頭皮に付くと、何がいけないのですか?
「通常、若い人の頭皮の水分量は約30%前後と言われています。それが大人世代になると10〜15%に減少。白髪染めの薬剤に含まれるアルカリ成分は、頭皮に付着すると、10〜15%の水分をあっという間に奪い去ってしまいますから、元々少ない大人女性の頭皮の水分量は、一瞬で0%になってしまうのです。この過乾燥状態が、白髪染め時の頭皮のつっぱりや、かゆみを引き起こしているんですね。その状態で20〜30分、染まり上がるのを待つわけですから、頭皮へのダメージは相当なもの。頭皮や毛根へのダメージやストレスが、結果的に白髪を誘発させる一因になっていると考えられていて、科学的なエビデンスもあるんです」
『ゼロテク』なら、頭皮へのダメージを回避できる!
――白髪染めが怖くなってきたんですけど…
「いえいえ、怖くないですよ(笑)。髪にも頭皮にもやさしいテクニックがありますから。それが『ゼロテク』です。最近では多くの美容室で、このカラー塗布のテクニックが採用さています。専用コームで、地肌ギリギリまで薬剤を伸ばすんですが、決して頭皮には付かないように、繊細なタッチで塗る技術です。根元の白髪はしっかり染まりながらも、頭皮には薬剤が付かないので、地肌を傷める心配もありません」
――プロならではの技術ですね。私はたまにホームカラーで白髪染めをしてしまうんですが、頭皮にぺったり付いてしまって…。
「一般の方が自分で『ゼロテク』をやるのは、かなり難しいと思うので、なるべくなら白髪染めは美容室でやっていただくのが理想ですね。ホームカラーで白髪染めをされている方は、前髪や生え際付近に白髪が密集していることが多いんですが、あれは自分がいちばん目につく部分だから意識的に白髪染めの量も多くなっていて、それが逆に白髪をさらに増やしてしまっているんです。知らず知らずのうちに、そんな悪循環を引き起こしていることもありますので、気になるようでしたら美容室で相談してみてくださいね」
手軽なホームカラーもそんなところに落とし穴があったとは。白髪染めへの意識を、そろそろ更新せねば!
写真提供/佐藤幸治 取材・文/井上幸子