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COLUMN】【BODY CARE

2020.07.27

ニオイ問題は高温多湿状態のデリケートゾーンから生まれる!

気になるデリケートゾーンのニ・オ・イをなんとかしたい。

生理の時や汗をかいた時、こっそり気になってしまうのがデリケートゾーンのニオイ。女性の汗やニオイに、フィジカル・メンタル双方から真剣に向きあう銀座Mitaクリニックの三田麻津子先生に取材しました。

三田麻津子(みた・あつこ)さん 銀座Mitaクリニック院長 都内美容クリニックにて1万人以上の治療に携わる。美容皮膚科、形成外科治療をはじめ、皮膚トラブル、美白、エイジングケア、婦人科系まで幅広く治療を行う。https://ginza-mita.com/
三田麻津子(みた・あつこ)さん 銀座Mitaクリニック院長 都内美容クリニックにて1万人以上の治療に携わる。美容皮膚科、形成外科治療をはじめ、皮膚トラブル、美白、エイジングケア、婦人科系まで幅広く治療を行う。https://ginza-mita.com/

デリケートゾーンも、汗をかく。

――今の時季、デリケートゾーンのニオイが気になる人も多いのでは?

「デリケートゾーンは常に下着に覆われているのでムレやすい部分です。最近はリモートワークでずっと家で座っていることが多く、とくにデリケートゾーンのニオイやかゆみなどが気になる!という患者さんも増えています。

暑くなると汗をかき、さらに生理も重なると、デリケートゾーンはまさに『高温多湿』状態。こんな環境ではムレやかゆみ、ニオイが起きて当然です」

デリケートゾーンのニオイの原因はこんなに!

――デリケートゾーンのニオイの原因とは?

「たくさんあります。エクリン腺(サラサラの汗でニオイはない。皮膚の雑菌と触れることで汗くさいニオイに変化)とアポクリン腺(粘度のある汗で、腋臭臭のもと。腋のほかにデリケートゾーンや耳、乳輪などにも存在する)から出る汗のほかに、おりものや経血、尿や便などと汗が混じり、さらに高温下で蒸れることでイヤなニオイが発生するのです。過酷な状況にさらされている部分ですね。

【ニオイ対策①】清潔に!

「毎日の入浴やシャワー、トイレではビデで洗い流しましょう。ただ、気をつけてほしいのが洗いすぎ。膣にはもともと自浄作用が備わっています。必要以上にゴシゴシ洗ったり、刺激の強いボディソープで頻繁に洗うと、肌が本来もっているバリア機能や自浄成分までなくなり、トラブルの元に。

【ニオイ対策②】近年注目されているVIO脱毛もおすすめ!

「脱毛もデリケートゾーンのニオイ対策としていいでしょう。毛についた雑菌がニオイの原因の一つでもあるので、VIO脱毛も有効。

ニオイ問題は若い世代のものと思っている人も多いようですが、私のクリニックには80歳代以上の患者さんもみえています。デリケートゾーンのニオイは、介護が必要になった時に備えて、高齢の方の終活の一つとしても捉えられているようです」

【ニオイ対策③】病気が潜んでいないかチェックを。

「上記の①、②を実行しても効果が感じられなかったり、おりものが異常に多い場合などは、トリコモナスやカンジダなどの膣の病気がないか、婦人科を受診しましょう」

【ニオイ対策④】クリニックでの手術が有効な時も。

「上記のすべてを試しても気になる場合は、デリケートゾーンにボツリヌストキシンを注射し、汗の発生を止めることも有効です。レーザー治療なども行うこともあります」

人知れず悩むより、信頼できるドクターにカウンセリングを。

「多くの女性が、デリケートゾーンの悩みを誰にも打ち明けられず、私のクリニックに来たと言います。ニオイの感じ方は人それぞれなうえ、下半身の悩みは家族や親しい友人にさえも言えないものです。

実際は気にするほどのニオイではないのに、自分で思い込んでいる方もいます。そういう方にはお話をじっくりして、心を軽くして差し上げることも大切で、ニオイに関しての治療は単なる外科的なものだけはないと感じています。

もしも悩んでいたら信頼できるドクターに話を聞いてもらうことから始めてみましょう」

ここを深掘り!

デリケートゾーンの悩みに婦人科系の病気が潜んでいることもあると伺い、定期的な検診や日頃のケアの大切さを実感しました!

 

写真提供・取材・文/三尋木志保