こんにちは、美容ジャーナリストの山崎多賀子です。自分が乳がんになって感じたこと、気づいたことで、みなさんのお役に少しでも立てれば…そんな思いでスタートした連載です。どうぞ!
スマホ、PC、etc…からだが固くなる要素満載の日々。
長時間PCの前に座って原稿を書いたり、外出中もスマホで打ち合わせをすることが多い日々。ずっと前傾の姿勢でいると首や肩、背中、そして腰がガチガチに固まってしまうのは私だけではないはず。整骨院で骨盤が前傾していると指摘されたこともある。そうと知りながらつい楽な猫背になりがちだ。
さらに私の趣味はバレーボールときた。レシーバーなのでプレー中は前傾姿勢をキープすることが基本。運動は体にいいと言うけれど、この姿勢も首肩腰膝にかなりの負担がかかる。ならば練習後にストレッチで入念にほぐせばいいのだろうけど、ついビールを優先するダメダメな私。
さらにさらに、私は乳がんで右乳房を全摘した代わりにインプラントが入っていて、その違和感なのか、右の肩甲骨周りがとくに固い。体が固くなる要素満載な日常生活だ。体がこり固まっているとリラックスできないし、血流も悪くなるだろうし、なによりいつも全身がだる重いという自覚がある。体を緩め、軽やかになりたいとマッサージやジムも通ったけれど続かず、買った健康器具はどれも置物と化している。唯一、たまーに使っているのがストレッチポールだ。
体幹を整えとリラックスが同時に手に入るコアヌードル
私が持っているストレッチポールは直径15㎝の丸太型。仕事に煮詰まったときに、リフレッシュのためにポールの上にあおむけに体を横たえる。すると肩甲骨が開き背筋も伸びてすっきりする。軽いストレッチを加えると背中や腕、股関節もほぐれる。ただ難点は、丸太型で弾力がないのでバランスを取るのが難しいこと。気を抜くとゴロンと転がり落ちてしまう。とくに後頭部がズリ落ちないように支える首がリラックスできない。
そんななか、ついに出合ってしまったのが、ストレッチポールと似て非なる、コアヌードル(¥8,240・税別)だ。
構造的には直径6cmの細いポールが二列並んでケースに入っている。この上に寝ると間の溝にちょうど背骨がはまって両側から支えられるので安定感がある。二本なので頭も身体も安定しゴロゴロ転がる心配がない。床から近いけど、肩甲骨が伸びるには十分な高さで、ベッドの上でも使える。適度なクッション性があるのもよい。この上に寝るだけで首も含めた全身の脱力できるのは、よく考えられているなと思った。二つ折りができるので、持ち運びも便利(まだ持ち運んだことはないけど)。長めなので、長身で腰痛持ちの夫も使いやすいようだ。
腰痛対策にも、乳がんの術後のストレッチにも期待できる。
このコアヌードルを考案したのは、元全日本女子バレー選手(ユニチカ主将)の、稲葉晃子さん(憧れの全日本バレ女!)。選手引退後は米カリフォルニア州立大学に学び、NATA(全米アスレティックトレーナーズ協会)認定アスレティックトレーナーの資格を取得し、日米で長くアスリートたちを指導してきた。コアヌードルは、ご自身のひどい腰痛を手術なしで治したいとの願いから、誰もが安全に効果的に体幹を鍛えるストレッチができる器具をと開発したそうで、もちろん手術をしていない。上記のホームページにストレッチ法も紹介されているので、腰痛に悩んでいる人は参考にするといいと思う。
ストレッチが面倒な時はただ寝転んで脱力するだけ。そのあとコアヌードルを外すと、背中も腰もペタりと床についてどこにも力が入っていないのが分かる。悩まされてきたこわ張りが取れたと思うと嬉しい。ちゃんと脱力できると熟睡できるもので、翌朝の体のスッキリ感が違うので、体が重いときや、バレーの練習の帰宅後に、ごろんと転がる習慣ができた。
心身の体幹(コア)を整えるにはまず脱力できることが大事。
じつは稲葉さんも2017年に乳がんになったことから、乳がん患者のためのストレッチ法を考案して紹介する活動を始めている。乳がん治療中や術後も私のように乳房再建している人も上半身がこわ張りやすいので、これはありがたい。
病気があるにしろないにしろ、人間生きていれば、体のあちこちに不具合はつきもの。体幹(コア)を整えるには、まず脱力が大事、日々の体の緊張感をこまめにリセットし、心身の体幹(コア)を整えておくことは、百年とも言われる人生の長い後半を快適に過ごすために、大切なのだなと改めて思っているのだった。
文・写真/山崎多賀子(美容ジャーナリスト)