こんにちは、美容ジャーナリストの山崎多賀子です。自分が乳がんになって感じたこと、気づいたことで、みなさんのお役に少しでも立てれば…そんな思いでスタートした連載です。どうぞ！
眉毛が薄くなった自分のすっぴんが怖かった。
以前、年齢とともに眉が薄くなって悩んでいる話を書きました。若いころは眉を抜いても、抜いても生えてくるほどフサフサだったのに……。13年前、抗がん剤の影響で一時的にまつ毛と眉毛が全部抜けてしまったときも、元通り生え戻ったのに……。ただあのとき、まつ毛のほうは細く短くしか生えてこなかったので、まつ毛用の美容液を塗っては拡大鏡に向かって「生えろ～」と念じていました。私の関心がまつ毛に集中していたせいか、不覚にも眉全体がこんなに薄くなっていることに気づいたのは、なんと2年くらい前。近所のコンビニの鏡を見たときに「私のすっぴん、怖い」と思ったのがきっかけで、あ、眉だ…となったわけです。私の場合はとくに下側が生えなくなっていて、細く上部が残る感じ。眉がないと無表情に見えることは過去の脱毛で知っていたけど、今は肌のくすみもあいまって、すごく意地悪そうに見える。「ご近所ではすっぴんでいたい派」の私は焦りました。
眉用の美容液で、発毛の手ごたえを感じる。
でも、その状況が少し変わってきたんです！ なんと、眉毛が増えたんです！ 多分。これまで頭髪やまつ毛の育毛剤は使ってきたけれど、「アラ還」の眉の再発毛は難しいだろうと勝手に思い込んでノーアプローチ。諦めるのはまだ早いと、遅まきながらリバイタブロウ ジャパン(3ml ￥12,000・税別 ※写真は非売品のミニサイズ）に望みを託すことにしました。
ちなみにこの製品は、愛用のまつ毛美容液リバイタラッシュの眉バージョン。一世を風靡したリバイタラッシュはアメリカ製ですが、ジャパンの文字がついた製品は、日本人ための独自処方品。
これならやってくれるかもしれないとの期待を胸に毎日塗って、10倍拡大鏡で観察していたら、本当に生えてきた!!! と思う （★あくまでも個人の感想で、生えると保証するものではありません）。ニョキニョキは生えないけど、まばらに細い毛が生えていたエリアに太く長い毛が出現した。1か月ほどで、産毛もなかった眉頭の下側にも、うっすら黒い産毛が数本認められた！ 10倍拡大鏡の世界で確認できた微妙な差かもしれない。それでも眉毛の存在感は増し、以前に比べてすっぴんでも表情がはっきりし、目ヂカラも戻ってきた気がします。眉のビフォー写真を撮り忘れたので比較できないのが残念だけど、私的に手ごたえありで、ただいまリピのためネットでオーダー中。
薄眉問題から自分の眠っている細胞のエネルギーを再発見。
拡大鏡をのぞいているとき、ふと思った。このワクワクする感覚、どこかで経験したことがあるぞと。そうだ、プランターでバジルを種から育てたときの、毎日のワクワク感と同じだ。種から発芽して育っていくのが可愛くて、生命力が愛おしかった。それと同じで眉毛やまつ毛の根本にある細胞にもエネルギーがまだ眠っていて、手をかければ、還暦間近でもちゃんと目覚めてくれる。毛が増えたことだけじゃなく、それを生み出す細胞のエネルギーにも感激できるのは、この年ならではの醍醐味かも。
年を重ねる楽しさはたくさんあるので、年齢に抗なうつもりはまったくないけれど、せっかく自分のなかに眠っている細胞エネルギーは、どんどん生かしていきたいと思ったのでした。
文・写真／山崎多賀子（美容ジャーナリスト）