快眠博士の田中先生開催!頑張る人に答える「睡眠相談室」
リモートワークに緊急事態宣言、保育園や学校の休校でも、ワンオペ育児……。
頑張る人の数だけある眠りにまつわる悩みに、快眠博士の田中秀樹先生が答えてくれました!
【ケース1 不眠】リストラ不安で眠れない⇒腹式呼吸を!
――コロナの影響で、会社の経営状態が悪化。リストラ不安で、夜眠れません。(29歳 メーカー勤務・H子)
「寝床で心配事が浮かび、頭がリラックスできない時は腹式呼吸を! 不安や心配事から注意をそらすために、腹式呼吸に意識を向けて脳の興奮を抑えましょう。体がリラックスし、交感神経から副交感神経へのスムースな切り替えが可能になります。
しっかり眠ることは免疫力や頭の働きに大切です。すっきりした頭のほうが解決策も見つかりやすいでしょう。快眠のためには、朝、決まった時間に起きたら、明るい環境で食事、日中は活動にメリハリをつけ、夜は頭寒足熱に留意。
さらに、ぬるめのお風呂にゆっくり入りリラックスを。手足の血行が良くなると、体温が下がりやすくなり、入眠の準備も整います。就床前は、ブルーライトを発する光を控え、睡眠ホルモン、メラトニンが出やすくなる工夫も大切です。また、ネガティブなことも、前向きに捉え直し、心の痛みを和らげる工夫も効果的です。」(田中先生)
まとめ:田中式不眠解消法
- 腹式呼吸の実践
- 決まった時間に起床
- 明るい環境で朝食を摂る
- 夜が頭寒足熱を意識
- ぬるめのお湯に入浴
- 就床前はブルーライトを避ける
【ケース2 子どもの睡眠乱れ】保育園が休みで子どもの睡眠が乱れる⇒昼寝は午後3時まで!
――保育園が休みになり私も在宅勤務に。夫は地方勤務のため頼れません。5歳の息子は朝寝坊になり、夕方にお昼寝を2時間もするように。そのせいか夜更かしになってきました。(40歳 編集者・A子)
「夕方2時間のお昼寝は、夜更かしの大きな原因です。夕方のお昼を減らすためにも、日中は明るいところで過ごすようにしましょう。昼寝時も暗くしないほうが良いです。また、お昼寝の時間帯が遅くならないよう、午後3時までには起こしましょう(5才では、2時間以上の昼寝で遅寝になります)。
休日でも決まった時間に起床するようにし、就寝で体のリズムをつくることを心がけてください。そして夜は、 歯磨きや入浴、パジャマに着替える、消灯して布団へ、 おやすみのあいさつなど就眠へのステップをつくりましょう。
また、夜は明るい光を浴びないように、タブレット等の使用を控えましょう。子どもに「ダメ!」というよりは、「朝、起きてしようね」というのも効果的です。健全な脳の発達のためにも、生活の中で睡眠を優先させましょう」(田中先生)
まとめ:田中式子どもの睡眠乱れ解消法
- 日中は明るいところで過ごす
- 昼寝時は暗くしない
- 昼寝は午後3時までに終了
- 休日も決まった時間に起床
- 就眠ステップをつくる
【ケース3 昼夜逆転】自粛生活で昼夜逆転生活になり、太ってしまい…⇒生活リズムを整えて!
――フリーランスなので、ずっと在宅で仕事をしていたので、生活リズムをつくるのがジムでした。しかし、コロナでジムが休業。気づくと昼夜逆転、しかも太ってしまいました。(36歳 ウェブデザイナー・E美)
「深夜の食事は肥満にもつながり、美容の大敵。元に戻すためには、何時に起きたとしても、太陽の光の下で食事で摂り、生活リズムを整えましょう。早く起きれるようになると、夜眠くなる時間も早くなります。最初の1週間くらいは、日中眠いこともあるかもしれませんが、昼寝は20分以内に。日中の散歩や筋トレなどに挑戦するのも一策です」(田中先生)
まとめ:田中式昼夜逆転生活解消法
- 何時に起きても太陽の光の下で食事で摂る
- 昼寝は20分以内に
- 散歩や筋トレの実践
ここを深掘り!
心身の健康に関する悩みは、コロナ不安の中で増大しています。今こそ自らの生活を本気で見つめなおす時。「眠り」は、その突破口となりそうです。
写真提供・取材・文/三尋木志保