心が重くなるのは仕方ないこと。
不安や恐怖といった重い話が広まりやすい傾向を私たちは最近のコロナ禍中で再確認しました。地球上で暮らす限り重力があるので、心が重くなりやすいのは仕方ありません。
あれ?重力は物体だけでなく心にも作用するの?
風水が育まれた4千年以上前の学者は、「良い気は高い所に、悪い気は低い所に流れる」と言いました。この「気」は、ニュートンの言う物理的な万物だけでなく、目に見えないもの、人の意識や霊的なことも含みます。このように重力や磁力を知り、活用していた、これが風水です。
日本のことわざに「類は友を呼ぶ」がありますが、これもおそらく人間関係に「万有引力」があてはまることを物語っています。
同じような話で、昭和のTVドラマ『金八先生』で「腐ったミカンの方程式」というものがありました。クラスに不良が1人いると、良い生徒も何人かいるのに、1人の不良の影響力が勝る。これは人間関係において下に向かう力が強いことを物語っています。
だから、「心が下を向きやすいのは、地球上では仕方がない」と理解しておくと、楽に生きられます。ネガティブに考えたり、性格の悪い自分を嫌悪することもあると思いますが、それは重力のせいです。
幸せは重力を振り切ること!?
一方、私たちの「幸せになりたい願望」はその対局で、すべて希望や光のあたる上向きのことばかり。ではどうしたら重力を振り切って幸せ方向に上がれるのでしょうか。
こういう話になると必ず「手放そう」とか「ワクワクしよう」という精神論になります。それで心を軽くして上がろうという話ですが、そういうのはもうたくさん。
この手の本やセミナーが数多くあり読んだものの、続けるのは至難の業だということを経験済ではありませんか。
ダライラマのようなマスターは、精神修行によってネガティブを心から1つずつ取り除き、「悟り」に達し後光を輝かせるといいます。が、私たちには日常生活があるので、そればかりやっているわけにはいかないので無理です。
では、そういった話ではなく、幸せを継続するにはどうしたらよいのでしょうか。そこで風水の出番です。
風水の良い状態を維持し続けるだけで幸せになれる。
空間と人の心は連動しています。狭い汚部屋にいれば一日もしないうちに心がすさみますが、広くてきれいな部屋にいれば幸せな気持ちが続くというのは誰もがイメージできますね。
人は日々驚くほど余計なことを考え、頭がいっぱいになります。同じように家にも、ほこりやゴミ、余分なものが毎日たまります。何もしなければ下へ引っ張られるので、瞑想で心のゴミを取り去ると軽くなって上がる、というのですが、ハードルがあまりにも高すぎます。
家をピカピカにすることなら誰でも簡単に実行できます。はじめは気乗りしなくても、きれいになれば少なくともその瞬間だけでも心がスッキリして軽くなり上がるので、幸せが連鎖的に起こるという仕組みです。
瞑想や精神論で心をクレンジングするのが難しい人でも、風水なら比較的簡単に実行できる、これが風水が効く理由です。
単純に風水の良い状態を維持し続けるだけで幸せになれることが、お分かりいただけたでしょう。
文/田中道朗