女性誌でも話題のトリートメントシャンプー。「ナチュラルコスモ」の秘密を探りに…。（前編）

「ナチュラルコスモ」。ボタニカルな可愛いイラストが入ったシャンプー、数々の有名女性誌やモデルさんのお気に入りとして紹介されていたり、ナチュラルコスメ系のお店などでよく見かけるなどしてご存知の方も多いことでしょう。

「髪が生き生きとして艶が出てきた」、「トリートメントいらずでこれ1本ですむのに、すごく髪がさらさらとして翌朝のスタイリングもしやすい」など、愛用者からも絶賛の声が。今回はそんな商品の誕生の秘話を探るために、ナチュラルコスモのラボを訪れました！

このシャンプーでしか使われていないという成分特徴は、アメリカ・ユタ州の白亜紀時代の地層から取れる“コロイドミネラル”と、それより数億年先の先カンブリア紀から存在しているといわれるAFAブルーグリーンアルジー（藻の一種）が使われていること。これら二つの古代成分に、髪を生き生きとさせる物質がたくさん含まれていると言います。

シャンプーなどの開発と聞くと、大きな研究所で作られると思い描いてしまいますが、実はこのシャンプー、上林昌三さんというひとりの脱サラをした男性が、自分のため、家族のために体を労わるものを作りたいという思いから自宅の一室をラボにし、独学で研究を重ね、何度も試行錯誤をしながら生まれた商品なのです。

きっかけは、体を患っていた上林さんが“薬づけの生活をやめたい”そんな思いからでした。「若いころから緑内障になるなど数々の体調不良を起こし、たくさんの薬を飲んでいたんです。それに仕事のストレスなども重なり、このままでは近いうちに体がダメになると思い、まずは仕事を辞めて整体師になりました」。

整体師の勉強をする中で、“自分の体は自分が口にしたものから作られる”ということに気づかされたと言います。そして薬に頼るのはやめようと40歳で一切の薬をやめ、自分の健康にとっていい食品を探し求めました。14年の歳月をかけて見つけ出したのが、上記の二つの古代成分。「これを食事と一緒に摂るとみるみる体調がよくなってきたんです。今では体調の悪さを感じることはほとんどありません」と上林さん。

「恐竜時代は植物も大きくたくましく育った時代。普通なら倒れた植物は地中で押し固められて石炭になるのですが、このユタ州地方は石炭ではなく、腐食泥岩盤になった珍しい所なんです。ここには太古の植物から作り出された数々のミネラル分が存在します」。この地層の岩盤を水に浸けてミネラル分を抽出したのがコロイドミネラルです。そこには50種以上のミネラル分が溶け出していると言います。今では健康食品としてだけでなく、複数のコスメアイテムにもこの白亜紀ミネラルが使われているという、まさに奇跡の地層です。

そしてもう一つが、AFAブルーグリーンアルジー。これは、アメリカオレゴン州南部のアッパークラマラス湖で採取される、ラン藻類の一種です。38億年前に生物が誕生し、34億年前に初めて葉緑素で光合成を行う生物が生まれ、地球上に酸素を満たしました。これがラン藻類です。「生命の起源でもあるラン藻類ですが、そのほとんどが有毒性なんです。AFA ブルーラグーンアルジーは数少ない無毒のもの。しかも色素が豊富に含まれ、動植物がほとんど持っていないたんぱく質の他、オメガ3系の脂質やビタミンなど、100種以上の栄養素が詰まっています。今、スーパーフードとして海外で注目されています」と上林さん。AFAは身近なところにもいるそうですが、大量発生するのは世界中でアッパークラマラス湖だけだそう。

自らの体も激変させてくれた二つの古代成分に出会った上林さん。ある時、化学物質過敏症による抜け毛が気になりだした奥様のために、これら二つの成分を使ったシャンプーができないだろうかと作り出したのが、ナチュラルコスモのシャンプーです。その話は明日後編に……。

撮影・取材・文／楠井祐介