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COLUMN

2019.07.26

「勤続25年の会社を辞め葉山へ、人生のコマを次に進める」藤本教子さん(後編)

心持ちが自由で、未来に光を感じながら、人生を謳歌している! そんな心地いい人たちが日々行っている、きれいの習慣や気持ちのいい習慣とは?

初回は都心からほど近い海と山に囲まれた葉山にて、目下充電中の藤本教子さんにフィーチャー。後編では午後のきれいの習慣についてうかがいます。

今月の心地いい人。

藤本教子(ふじもと・のりこ)さん
外資系化粧品ブランドのPRを25年務め、今も語り継がれるコスメを数々ヒットに導く。2018年退社して葉山へ移住。現在は次の生き方を模索しながら、人生のモラトリアム期間を楽しんでいる。
藤本教子(ふじもと・のりこ)さん 外資系化粧品ブランドのPRを25年務め、今も語り継がれるコスメを数々ヒットに導く。2018年退社して葉山へ移住。現在は次の生き方を模索しながら、人生のモラトリアム期間を楽しんでいる。

大切なことは日常にたくさんある、気付かせてくれたのは自然だった。

新たな一歩を踏み出すために、葉山に暮らしながらエネルギーをチャージ中の藤本教子さん。一日の習慣を追うなかで印象的だったのが、楽しそうに話してくださったこの言葉でした。

 

「日が昇って、また沈む。季節が変わるにつれて、その位置が明らかに少しずつ変わっていくんですよ」

 

高層ビルに四角く切り取られた東京の空では、気が付かなかった季節の移ろい。当たり前すぎて見過ごしている大切なことは、日常にたくさんあるのかもしれません。

こうした気付きに出合えるのは、葉山という土地柄もあるようです。

藤本さんが通うBEACH葉山アウトドアフィットネスクラブを訪れた平日の昼下がりは、ちょうど太極拳のプログラムが行われていた時間。緑に抱かれた古民家、その開け放した窓からは、ゆっくりと気持ちよさそうに身体を動かす人たちが見えました。

都会とは異なるのんびりとした時間は、異次元ポケットに迷い込んだかのよう。

そんな葉山時間の中にいる藤本さんにとって、御用邸にほど近い海でのビーチコーミングも日課のひとつ。都会暮らしでは叶わない贅沢な習慣を満喫しています。

16:15 ビーチコーミングをする。

砂浜に打ち上げられた漂着物を集めるビーチコーミングは、海辺暮らしならではの過ごし方です。

「海の風やにおい、波の音を感じながら、きれいな色の貝殻を探します。葉山に暮らすようになって、表情が穏やかになったねと言われるようになりました。今は、次に夢中になれることを探しているところ。来年開催される東京ビエンナーレのお手伝いもそのひとつです。大好きなアートに触れながら、ハッピーな働き方ができたらと考えています」

18:45 夕日を見ながらお酒をいただく。

国際利き酒師の資格をもつほどのお酒好き。この日はミントたっぷりのモヒートを手にベランダに向かいます。

「夕日を眺めて思うのは、1日たりとも同じ日はないということ。だからこそ毎日を大切に過ごしたい。そのためには心身ともにリセットする時間が必要かな。日々の習慣はやりたいことがやれる自分に導くためのメニューです。ただ、習慣は無意識にできてしまうものなので、ときどき見直さないと。今は習慣の棚卸し中ですね」

20:15 夜のスキンケアはしっかり落としてたっぷり与える。

汗や皮脂の多い夏は、まずはクレンジングをしっかりと。

SHIROのタマヌ クレンジングバームは、クレンジング力と保湿力の両方を感じる優秀な製品です」

さらに色素沈着やエイジングに効果的な化粧水、美容液、乳液などでステップを踏みながら与えるケアも丁寧に行います。

「夜のケアは肌の修復につながるので、朝の肌の状態で結果を判断。潤いが足りない?と思ったら、その夜のメニューを変えます。私は複数のメーカーを組み合わせて、肌に適度な刺激を与えたほうがいいみたい。お気に入りは、1か月でしみが小さく割れたディオールのスノー エッセンス オブ ライトです」

気持ちいい人、藤本教子さんから感じたこと。

「家から自転車で走ってきました」

初対面ながら気さくな笑顔で迎えてくださった藤本さん。帽子はかぶらず、額には爽快な汗。長年美容業界に身をおきながらも、自然に囲まれた暮らしを楽しむように、日焼けや汗をありのままに受け入れるところに清々しいお人柄を感じました。

 

「コスメはデパートでプロに選んでもらいます。大人になると周囲は意見してくれなくなる。だからこそ、外見のことをシビアに指摘してくれる第三者のアドバイスは貴重です」

とはコスメ選びの極意。自らを客観視することは、心がけていてもなかなか実践できないこと。

海風に乗って心地よさそうに空を舞っていたカモメが、人生を俯瞰しながら自然体で生きる藤本さんのイメージと重なりました。

撮影/松村隆史 取材・文/間中美希子