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MAKEUP】【COLUMN

2019.12.27

撮影当日タトゥーを入れてきたモデルに驚愕しつつ、ばっちり消すのがプロ! ヘア&メイクアップアーティスト 岡田知子さん(後編)

美のプロだからこそ知る、きれいの裏側をのぞく好評連載。今回ご登場いただくのは人気ヘアメイクアップアーティストの岡田知子さん後編。

どんな顔も一瞬で“洒落顔”に。色と質感の魔術師とも言える岡田さんは、まさにメイクで新たなトレンドを生み出す天才。表面的ではない、女性が持つ芯の美しさが投影されたメイクは、いつ見てもハッと心を奪われるものばかりです。

後編では、おしゃれ女子が今いちばんメイクされたいアーティストと呼び声高い岡田さんに、撮影現場での丸秘エピソードや今すぐマネできるメイクテクをお聞きしました!

ムービー撮影当日、タトゥーを入れてきたモデルに驚愕。でもメイクで乗り切った!

岡田知子(おかだ・ともこ)さん ヘア&メイクアップアーティスト
日本大学芸術学部に入学後、メイクスクールを経て、NYへ渡米。数々のコレクションに参加し、2006年より日本に拠点を移し活動。コレクションをはじめ、多くのファッション誌や美容雑誌、広告を手がける。色と質感にこだわったトレンド感溢れるメイクで、スタイルのあるお洒落な女性像をつくり上げる天才。
岡田知子(おかだ・ともこ)さん ヘア&メイクアップアーティスト 日本大学芸術学部に入学後、メイクスクールを経て、NYへ渡米。数々のコレクションに参加し、2006年より日本に拠点を移し活動。コレクションをはじめ、多くのファッション誌や美容雑誌、広告を手がける。色と質感にこだわったトレンド感溢れるメイクで、スタイルのあるお洒落な女性像をつくり上げる天才。

――メイク現場でのピンチを救った、切り札コスメってありますか?

「ムービー撮影の当日、首元にタトゥーを入れきたモデルさんがいたんです。スタッフみんな真っ青。写真ならレタッチ修正で消すことができますが、ムービーは不可能。メイクで消すしかない状態……。

そんな、がっつり入ったタトゥーを見事に消し去ってくれたのが、ローラメルシェのコンシーラー『シークレットカモフラージュ』でした。抜群のカバー力で、それはキレイにタトゥーを消すことができました。アザや傷跡に悩んでいる方にもおすすめです。色味も豊富なので、自分色が絶対に見つかりますよ」

抜群のカバー力でシミはもちろん、濃いアザや傷跡も隠してくれるシークレットカモフラージュ(ローラメルシェ)
抜群のカバー力でシミはもちろん、濃いアザや傷跡も隠してくれるシークレットカモフラージュ(ローラメルシェ)

フェイスマッサージには美容液とオイルをブレンドして。

――どの現場でもメイク前に必ずしているスキンケアは?

前編でお伝えした美容ギアを使ってから、化粧水でトーニング。その後、美容液とオイルを混ぜたもので、フェイスマッサージをしています。ミックスして使っているのはCelvokeのレステッドスキン ミルクコンセントレートオイル。単品でもいいんですが、混ぜるとテクスチャーや滑り感がよくなって使いやすいんです。香りに癒されるとモデルさんたちからも好評ですよ」

Celvokeのレステッドスキン ミルクとコンセントレートオイルをブレンドし、メイク前にフェイスマッサージ。心地よい香りに癒されると、女優やモデルからも好評だとか。
Celvokeのレステッドスキン ミルクとコンセントレートオイルをブレンドし、メイク前にフェイスマッサージ。心地よい香りに癒されると、女優やモデルからも好評だとか。

あらゆる下地を使い果たし、たどり着いたベスト下地2本。

――現場でなくてはならない、岡田さんのマストコスメは?

「もう何十本もリピしているETVOSの下地『ミネラルUVグロウベース』。今も使いすぎて空っぽになっちゃってますが(笑)。同じ下地で言えば、ベアミネラルの『CR ディフェンス モイスチャライザーも欠かせません。

私のなかで下地はとても重要で、あらゆる下地を使ってたどり着いたのがこの2本。ツヤ肌に仕上げることが多いんですが、“ちょうどいいツヤ”が出ます。

素肌っぽい透明感あるツヤ肌に仕上げたいときはETVOS。SPF34なので、デイリー使いにも◎。トーンアップしながらしっかりツヤを与えたいときはベアミネラル。仕上がりによってこの2種を使い分けています」

ETVOSのミネラルUVグロウベースは何十回とリピートしている溺愛ぶり。ベアミネラルのCR ディフェンス モイスチャライザーは上質なツヤ肌づくりに欠かせない。
ETVOSのミネラルUVグロウベースは何十回とリピートしている溺愛ぶり。ベアミネラルのCR ディフェンス モイスチャライザーは上質なツヤ肌づくりに欠かせない。

ベスコスを総なめにしているNARSのクッションファンデ、やっぱりいい!

現場でなくてはならない、岡田さん的マストコスメは?

「数々のベストコスメ大賞を総なめにしている、クッションファンデのNARSナチュラルラディアント ロングウェア クッションファンデーション。透けたツヤではなく、上質感のある肌に仕上げてくれます。ほどよいカバー力でコンシーラーいらず。色味も豊富だから、どんな人でもフィットする色が見つかるはず。くずれも格段に少なく、長時間の撮影でもキレイがずっと続きます」

NARSのナチュラルラディアント ロングウェア クッションファンデーションは美しさが長時間続き撮影時にも大活躍。
NARSのナチュラルラディアント ロングウェア クッションファンデーションは美しさが長時間続き撮影時にも大活躍。

SUQQUのマスカラは日本人でも外国人でも、驚くほどキレイに仕上がる!

――アイメイクのおすすめコスメは?

「マスカラでSUQQUの『アイラッシュ マスカラ』と下地『アイラッシュ ベース』。このマスカラは全然ダマにならず、カールキープ効果に優れていて、外国人でも日本人でもキレイに仕上がる。下地は繊維が入っていたり、変に張りが出てしまうものが多いんですが、これは繊維ナシでサラッとしていて、大人っぽいキレイなまつ毛になるんです」

SUQQUのアイラッシュ マスカラとアイラッシュベース。洗練された目元づくりに重宝していると岡田さん。
SUQQUのアイラッシュ マスカラとアイラッシュベース。洗練された目元づくりに重宝していると岡田さん。

もはや親!?と思うくらい、ずっと一緒にいるのが資生堂のクレンジングです。

――岡田さんの相棒ともいえる仕事道具は?

「20年くらい使い続けているクレンジングは、資生堂のパーフェクト リムーバー。価格も1000円程度で最強コスパなのに、落とせないメイクはないんじゃないかってくらい、どんなメーカーのどんなものでも落ちます。信頼しすぎて、もはや親?っていうくらいいて、当たり前なアイテムです(笑)」

ポイントメイクもきちんと落としてくれる頼れる逸品、資生堂のパーフェクト リムーバー。
ポイントメイクもきちんと落としてくれる頼れる逸品、資生堂のパーフェクト リムーバー。

水素は「飲む」から「吸う」時代になっている!

――今、女優さんやモデルさんの間で流行っている美容ネタはありますか?

「炭酸ケアや温活は、みなさんもうルーティーンワークにされていますね。今、特に熱いのは水素活動。水素水もブームになりましたが、今は飲むんじゃなくて“吸う”。水素ガス吸入ボトルから吸入するんですが、美しい方々はこぞって水素を吸っていますね」

ハイライトの入れ方、ちょっと変えてみませんか?

――大人女性が簡単にマネできる、若見えテクニックは?

「ハイライトの入れ方ですね。みなさん頬骨にそって外側に向かって入れている方が多いと思うのですが、私は目頭からハの字に入れています。顔のセンターにツヤが生まれることで、立体感が増しパッと明るい印象になるんです。外に向かってツヤを出すと膨張して、大顔に見えがち。

私はチークもハイライトも黒目の下をピークにして、中央にもってくるのが好き。大人だけどフレッシュなイメージになりますよ」

目頭から黒目の下までにハイライトをオン。顔の中心に光が集まることで、小顔に見せながら立体感が増す。
目頭から黒目の下までにハイライトをオン。顔の中心に光が集まることで、小顔に見せながら立体感が増す。

2020年春は、ポイントメイクから“ポイントレス”メイクに。

——2020年春、どんなメイクがトレンドに?

「 “ポイントレス”なメイク。今までのポイントメイクに代わり、2020年はよりバランスのとれた、清潔感のある顔にシフトしていくと思います。リップ、チーク、ハイライト、アイメイクをまんべんなく整える。

また“シアーなカラフル”もトレンドのひとつ。今までのブラウンメイクに、シアーなカラフルアイテムを重ねるのもおすすめです。Celvokeの2020年SSの新色、インフィニトリー カラーのグリーンもとっても素敵。今までのブラウンシャドウに少し乗せるだけで、シアーな輝きが宿り、みずみずしい繊細な目元に一新できますよ」

2020年Celvokeの春の新色、グリーンのインフィリトリー カラー。一見派手色に見えるが、伸ばすとシアーで繊細な輝きに変わる。手持ちのシャドウに重ねるだけで一気にトレンド顔に。

大人こそ楽しみたい、“シアーなカラフル”トレンドが来る!

――来春のさらなるメイクの傾向は?

「先ほど話した目元のメイクには、赤ではなく、落ち着いたブラウンやオレンジのリップを合わせたいですね。

ニュアンスを楽しむほうにシフトするというか、より自己満度が高い、自分で楽しむメイクになると思います。人から見て“あっ緑をつけてる”じゃなくて、自分が緑をつけてることで、少し気分が上がる。そういう自分至上主義的な側面も、すごく大事かなと。

カラーマスカラも、グレイッシュなブルーや、ミルクティーブラウンとか、さりげない色味で大人が遊んでいたら、私はすごくセンスがあって素敵だと思う。

大人になるとカラーアイテムに抵抗を持ちがちですが、2020年春はそういう先入観がなくなるくらい、繊細なカラーが豊作。パッと見カラフルで派手なんだけど、つけてみるとすごく繊細なニュアンス。今まで使っていたブラウンメイクも、こういったカラーアイテムをプラスするだけで、すごく新鮮に見えて、メイクがより楽しくなりますよ」

 

 

大人だからこそ、カラーをもっと自由に楽しんで! 手持ちのブラウンアイテムにマンネリを感じていた方も、こんな繊細なカラーアイテムをプラスするだけで、いつもの表情がぐっとお洒落にブラッシュアップできる。岡田さんが提案する来春のメイクは、なんでもない毎日をちょっと楽しくしてくれるような、ほんの少しプレイフルなもの。

常識にとらわれず、メイクも自分も、もっと自由に! 今から春が楽しみです!

 

撮影/国府田利光 取材・文/井上幸子