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2020.01.02

唯一無二の存在 美容家IKKO『人生、美の格言』~その壱の2~

IKKO美の格言~その壱の2~「めでたい、めでたい、お福面」

IKKO(いっこう)
1962年福岡県出身。高級美容室「髪結処サワイイ」で8 年間修業の後、ヘアメイクアップ アーティストを目指して独立。数々の雑誌の表紙をはじめ、テレビCM、舞台等のヘアメイクを通してIKKO 流「女優メイク」を確立し、絶大な信頼を獲得。幼少期から抱えていたコンプレックスを乗り越える事により、生き方学を身につけ、世間から多大なる共感を得る。現在は、美容家として活躍する傍ら、そのセンスを活かして振袖をはじめ、様々な商品開発、執筆や講演、音楽活動などにとどまらず、プロデューサーとしても活躍の場を広げている。さらに、韓国観光名誉広報大使に任命され「2009年ソウル観光大賞」をはじめ、数々の賞を韓国で受賞するなど、活躍の場は海外にまで広がっている。
IKKO(いっこう) 1962年福岡県出身。高級美容室「髪結処サワイイ」で8 年間修業の後、ヘアメイクアップ アーティストを目指して独立。数々の雑誌の表紙をはじめ、テレビCM、舞台等のヘアメイクを通してIKKO 流「女優メイク」を確立し、絶大な信頼を獲得。幼少期から抱えていたコンプレックスを乗り越える事により、生き方学を身につけ、世間から多大なる共感を得る。現在は、美容家として活躍する傍ら、そのセンスを活かして振袖をはじめ、様々な商品開発、執筆や講演、音楽活動などにとどまらず、プロデューサーとしても活躍の場を広げている。さらに、韓国観光名誉広報大使に任命され「2009年ソウル観光大賞」をはじめ、数々の賞を韓国で受賞するなど、活躍の場は海外にまで広がっている。

「心からの笑顔が大切」そんなお話をした前回。今回は健康だからこその美や、いいオンナで在ることの意味、私の愛してやまない着物についてお届けします。

心からの笑顔は、健康な心身があってこそ。

笑顔が大切と言いましたが、それには心身ともに健康であることが絶対条件です。内面から健やかであるために、私は口にするもの、身体に触れるものすべてに、こだわりのものを吟味しています。

何より大切なのは美味しく、健康によいということ。食べるということは単に空腹を満たすということだけでなく、親しい仲間や家族たちとともに食卓を囲み、美味しさと滋養を分かち合うことでもあるのです。

自分を慈しんであげたら、体は元気に、心は安らかになります。そして内面からにじみ出る「健康美」に溢れた女性になれるのだと思うのです。

これらは私が大好きな食品です。

(上)100%大豆で作った食品添加物無添加麺の九州まーめん(九州まーめん)。和風、洋風、アジア風と、自由に調理アレンジできます。「年齢を重ねて、低糖質を意識するように。こちらの麺は、無添加で美味しい上、良質のたんぱく質も摂れ、バリエーション豊かに麺料理を楽しめます。贈り物にもおすすめです」

(中)酵素がたっぷり入った非加熱の100%オーガニックのハワイ産の白いはちみつ、レアハワイアン オーガニックホワイトハニー(NALU GARDEN FARM)。抗菌作用が高く、アンチエイジング効果も。「爽やかで上品な甘さのホワイトハニー。美味しくってキレイになれる、そんな食べ物に囲まれていたいと思います」

(下)熟す前に収穫したシークヮーサーを皮ごと絞った無添加の100%果汁。青切りシークヮーサー100プレミアム(沖縄シークワーサー本舗)「シークヮーサーの酸味とほのかな苦み。私は水で割っていただきます」

凛とした女であるために、死ぬ気で着物を着てきた理由があります。

着物との出会い、それは出会うべくして出会った運命ともいえるものでした。当時30代だった私は会社の経営者としても、一個人としても、苦しくて苦しくてどうしようもない毎日を過ごしていました。どんなに頑張っても八方塞がりで、光が見えなくて。いっそのこと死んでしまいたい。そんな愚かな思いが脳裏をよぎった時、再び私に生きる力を与えてくれたのが、メイクルームのライトに照らされた着物を着た私の姿だったのです。ドレッサーの鏡に映る、まばゆいライトに照らされて輝く私。着物をまとい、帯をキュッと締めた瞬間、私の心に勇気の火が灯りました。その時から、着物は私の人生の宝となったのです。

IKKOさんが持つ着物は数百枚。そのごく一部をご紹介します。

着物は、生半可な気持ちでは着られません。

40代まで、世界中のあらゆるドレスを着てきましたが、50代からは「私の人生を活かしてくれる『衣裳』として、命をかけて着物を着ていこう。私という人間の存在を含め、着こなしからヘアまで、唯一無二の着姿として着物を着よう」と、決意したのです。

着物とは、本当に奥深い、底知れぬ魅力を秘めたものです。体を覆い隠しているようにみえて、実は女性の美しい部分を強調する着物。袖から覗く手首、衣紋を抜いた襟足、着物に覆われた外から分かるヒップラインや襟元。そのためか、着物は着る人の内面まで写し出し、それはそのままその人の生き様さえ現すと言われるのですから、生半可な覚悟で着るわけにはいきません。

着物の道には「これで終了」というものがなく、着物にはじまり、帯、長襦袢、帯締めから帯揚げ、帯止め、草履、そしてヘアやメイクに至るまで、トータルコーディネートは無限に続きます。まさにアートの真髄と言えるでしょう。

私も故・池田重子先生はじめ多くの師から着物の道を学びました。それは単なる装いにとどまらず、着物を通して本物を見抜く審美眼であったり、染色や織り、日本画をはじめとした芸術、歴史まであらゆることを勉強させていただきました。

着物から自分の引き出しが増えたことは、私の人生にとって大きな出来事でした。

着物をまとうこと、それは日本人であることの誇りです。美しい日本の四季とともに生きることの喜び、そして、凛とした一本の筋が自分の中に通る感覚は何にも代えがたいものです。

私はこれからも、着物の力に魅せられ、生かされていくでしょう。

美しい鳥が描かれた着物。帯との組み合わせもIKKO流の粋を感じます。

研ぎ澄まされるほどにキュートさを失わない。これ、イイ女の条件です。

美容家・タレントとして、皆さまに喜んでいただくことが私の仕事。そのために「今日より明日を、もっと良い自分で在る」ために、日々自分と向き合っています。自分に正直に生きたいとの思いで、一所懸命(「一生懸命」という言葉がありますが、私は一つのところでコツコツと努力を積み重ねる「一所懸命」が好きなのです。)に過ごす日々を続けていると、時にストイックになりすぎて、自分や人に厳しくなりすぎたり、「刃物」のように鋭く尖ってしまいそうになります。

私のような仕事は、研ぎ澄まされた美意識や感覚は絶対に必要ですが、それだけが前面に出てしまっては、自分も周囲もついて行けなくなりますよね。私は自分のストイックな性格を知っているので、あえて身近にラブリーなアイテムを置いて、キュートさを忘れないようにしています。

フワモコで、抱きしめるだけで癒されるテディベア、スタッフが見つけてきてくれた愛らしいぬいぐるみなど、傍らにこの子たちがいてくれるだけで、まろやかな気持ちでいられます❤

皆さんも思い出してみてください、夢を見ていた幼い頃を。あなたがピュアな自分に戻れるものは、何ですか?

IKKOさんの心を和やかにしてくれる、ぬいぐるみや花たち。
IKKOさんの心を和やかにしてくれる、ぬいぐるみや花たち。

「華」のある女であるために。

IKKOさん命名『美工房』、事務所のエントランスです。
IKKOさん命名『美工房』、事務所のエントランスです。

こちらは「美工房」と名付けた私のアトリエである事務所のエントランスです。この工房も常に、私のインスピレーションに触れるものたちでデコレートしています。

長い年月をかけてコレクションしてきた「名香」の数々、季節の花々や私自身のポートレイトなどを置いて、明るく気品あふれるコーナーを作っています。

女性は「キュートであること」と、さらには常に「華のある存在でいること」が大切だと思います。「華のある人」とは、男女問わずそこにいるだけでパッと空気が華やぐようなオーラがあるということ。「華」や「気品」とはそうした環境から身に付くものではないでしょうか。

※IKKO美の格言~その弐の1~は、1月8日更新予定です

撮影/宮﨑貢司 メイク/高場佑子 着付け/高橋惠子 ヘア/菊地好美 取材・文/三尋木志保