友人カップルのマンネリを救ったのは、M・A・Cの鮮烈なオレンジリップだったという本当の話。
30代半ばの友人Y子とお茶を飲んでいた時のこと。ふと、「最近彼といても会話も弾まなくて。お互いにもうときめきがなくなったのかなぁ」と、深いため息が。
潔いショートヘア。透き通るような肌に、ナチュラルメイクがよく似合う彼女は、女性ファッション誌の料理ライター。8年ほどおつきあいしている彼氏に、私も数回会ったことがあります。彼は彼女より年下で30歳になったばかり。某有名広告代理店勤務で、学生時代は体育会野球部で活躍していたという、絵に描いたようなカップルです。
遠くを見つめる彼女に提案したのが、「少しイメチェンしてみたら？ Y子はいつもピンクベージュのリップだから、オレンジや黄味よりのレッドとか」
……しばらくして、Y子から弾むような声で電話がありました。
「聞いて聞いて！私たち、結婚することになったの!!」スマホを落としそうになったほど驚く私に、さらに衝撃の報告。
「彼との関係を変えたくて、あなたに言われたように、新しいリップを買ってみたの。これまで絶対選ばなかったようなパッとしたオレンジ系。自分でも驚くくらい表情が変わって。彼もそんな私を見て、ドキッとしたって。プロポーズしてくれたの」
Y子が選んだのが、リップスティック モランジ アンプリファイド（M・A・C）だと聞いて、納得しました。
1本のリップスティックが人生を決めることもある。自分ですら気づかなかった別の表情(かお)。
M・A・Cのリップは発色の良さと持ち、なめらかな付け心地で根強いファンがいるのですが、この色は特に他のブランドには出せない絶妙な色味。フレッシュな瑞々しさと少しだけとんがった雰囲気のトレンド感溢れるオレンジ色が、ハッとするほど新しい表情を引き出してくれるのです。
Y子の審美眼が、彼女の中に眠っていた新しい美しさだけでなく、新しい夫婦まで誕生させたのですから、コスメの持つパワーは図り知れません。
撮影／池田敦（Pile Driver）