IKKO美の格言~その壱の1~「めでたい、めでたい、お福面」
皆さん、明けましておめでとうございます。IKKOです。
心の時代といわれる令和二年、2020年が明けました。
おめでたい新年のこの絶妙のタイミングで.&cosmeの読者の皆さんにお話しする機会を持てましたことを、心から嬉しく思います。
全8回にわたって、私のこれまで生きてきた人生の軌跡や、美容家・タレントとしての在り方、私が感じる美学や美しく生きることの意味を振り返ります。そして、皆さんと一緒により美しく、健やかに自分を大切にしながら生きていく「道」を考えていければと思っております。
どうぞ楽しく、美しく、そして「アゲアゲ~❤」な連載にお付き合いください。
愛を込めてIKKO
コンプレックスよ、さようなら。50歳からの手習いをはじめました。
私は50歳になった時、「人生とともに、私の『字』にも責任を持とう」と、思いました。「字」の美しさは、その人の本質までもがより良く感じられるような気がして。だから40代で独学で書いていた「書」を、基礎からしっかり学ぼうと思ったのです。
人生の苦しい時、悲しい時、上手くいかない時……そんな時は「心の格言」が生まれます。その「心の格言」を「書」で表現できたら、皆さまに少しでも伝わるのではないかと思い、書を学ぶことを決意しました。
あれから7年という月日が経ちましたが「書」は、心から良かったと思える私の美学のひとつになっています。
この連載では、皆さんに私の心の折々を綴った自筆の「書」による「心の格言」もご紹介しながら、つれづれに語っていきたいと思っています。
初回は、新年の寿ぎを込めて「めでたい めでたいお福面」を選びました。
「私の人生、西日のように落ちていくばかり」と思っているあなた!“西日”こそ、チャンスを秘めているのよ。
昔、私のところにいたスタッフの女性がため息とともに、こう漏らしました。
「先生、私の人生って、まるで西日のようで落ちていくばかりなんです」
そんな彼女に「あなた、西日って実はものすごい可能性を秘めているのよ」と話したことから、この書が生まれました。
キラキラと輝きながら昇ってくる朝日は、確かに希望に満ちて明るくて眩しい。一方、西日は「斜陽」という言葉もあるように、太陽が沈んでいくようで、どことなく寂しく暗いイメージがあります。しかし、静かなきらめきを放ちながらゆっくり沈んでいくオレンジ色の太陽に、私は言葉では語り尽くせない美しさ、夢や希望を内包した優しさを感じるのです。
そう、沈みゆく西日があるからこそ、朝日がある。再び上昇するためには、西日とも感じる“休息”が必要です。西日のように感じる日々は、再び頑張るためのリセット、力を蓄えるための準備や反省、自分自身をしつける期間、休息ととらえたらいかがでしょう。
人の一生は平等にできています。今もしも、あなたの運気が下降しているなら、それは次の段階を登るための必要な時間です。
メイクアップの仕上げは心からの笑顔♪ 美しく微笑む人に、福はやって来る。
私はヘアメイクアップアーティストを経て、今は美容家・タレントとしてお仕事をさせていただいています。「美」に関わる者としてメイクやヘア、ファッションはとても大切。でも、自分を輝かせるのになにより大事なのは「顔」。つまり、表情や、その人の存在を際立たせる「オーラ」というものだと思うのです。それは、その人から醸し出される「福々しさ」。「ハッピーオーラ」というとわかりやすいかもしれません。
どんなに美しく飾り立ててもブスっとした愛想もない顔でいたら、誰も近寄ってきません。もちろん運勢も味方についてはくれないでしょう。
だからこそ、心からの笑顔を。自分も周囲の人も一瞬にして幸せにしてしまう何よりの美容液が「お福面」、つまり優しさに溢れた笑顔なのですから。
この一年も、今日より明日をもっと「アゲアゲ~!」、運命を上昇させるためになにはともあれ「お福面」でいきましょう!
※IKKO美の格言~その壱の2~は、明日1月2日更新予定です
撮影/宮﨑貢司 メイク/高場佑子 着付け/高橋惠子 ヘア/菊地好美 取材・文/三尋木志保